サヨナラの言い方は2種類
ハン「パンガプスムニダのほうはかしこまった言い方なので、パンガウォヨのほうがいいね。このパンガウォヨは日本人も発音しやすい。なぜかというと、ガ、ウォ、ヨの音が母音で終わっているから。日本語というのは、基本的に『母音だけ』か『子音+母音』の組み合わせしかなく、音の最後は必ず母音なのだが、韓国語は、音の最後が母音か子音のどちらかであり、子音で終わる言葉は日本語にないから言いづらい。でも、韓国語の中で母音で終わる音は、日本人も慣れていてうまく発音することができる。このパンガウォヨはガ・ウォ・ヨが母音で終わるため、かなりうまく発音できるはずだ」
グル「パンもそのままカタカナ通りに発音すればいいですし……」
ハン「それでは、ここでイメージしてみよう・・あなたは客席に座っています。ステージに韓流スターが出てきました。まず、あなたはアンニョンと挨拶し、顔が合ったらパンガウォヨと言う。どうかな」
グル「とてもいいと思います」
ハン「アンニョン、パンガウォヨ。これが呼びかけのセットだ。これを言えば、韓流スターも振り向いてくれるだろう。次に、去りゆくときだが、このときもはサヨナラとハングルで言うわけだが……」
グル「ハングルでサヨナラは2種類ありまして、自分がその場に残る場合は去っていく人に対して『安寧に行ってください』という意味でアンニョンヒ カセヨ(안녕히 가세요)と言い、自分が去っていく場合は残る人に対して『安寧にいてください』という意味でアンニョンヒ ケセヨ(안녕히 계세요)と言います。残る人と去る人の立場で言葉は変わるのです。これは、日本語にはない使い方なので、最初は戸惑う人が多いと思うのですが……」
ハン「会ったときもアンニョン、去っていくときも年下に言う場合はアンニョンでも問題ない。さらに、コンガンハセヨ(건강하세요)と言うとなおいいね。お元気で、という意味だ」
グル「ファンミーティングだったら、チャル ガヨ(잘 가요)もふさわしいですね。気をつけて帰ってください、という意味がこめられています」
ハン「チャル ガヨは、直訳すると『良く行ってください』だね。アンニョン、チャル ガヨ。この順番で言えれば完璧だ。今度は1対1で韓流スターに会ったときのことを考えてみよう。ステージ上で呼びかけるときより、ちょっとかしこまった感じになるね」(ページ3に続く)