かつての李明博(イ・ミョンバク)政権が政府に批判的な文化人・芸能人をリストアップしていた「ブラックリスト問題」。合計で82人の名前があがっているが、8人の俳優のひとりがイ・ジュンギだった。それによって、彼は兵役のときにどんな扱いを受けたのだろうか。
作成したのは国家情報院
2008年2月に発足した李明博政権は当初から失政をして国民の批判にさらされた。連日のように「ろうそくデモ」が起こっていたことも記憶に新しい。
その最中にイ・ジュンギは正論を述べたのだが、それを政府に批判的だと捉えた李明博政権はブラックリストにイ・ジュンギの名前を加えた。
ブラックリストを作成していたのが国家情報院だ。
この組織は朴正熙(パク・チョンヒ)政権時にはKCIAと呼ばれた。悪名高き韓国中央情報部なのである。
それが、金大中(キム・デジュン)政権のときに国家情報院となって今に至っている。北朝鮮と厳しく対峙している韓国が諜報活動に力を入れているのも必然なのだが、この国家情報院がブラックリストを作ったという時点で、このリストがいかに悪用されたかがわかる。(2ページに続く)