世界芸術映画の饗宴をひと目で見ることができる全州国際映画祭が来月1日、開幕する。
第15回目となることしは、44か国から出品作181編が上演される。
この中で韓国映画「浦項(ポハン)」は、失踪した父親を探そうと故郷に戻ってきた男性の人生を描く。漂流するような人生の軌跡に少しずつ疲れていく男性の姿は、まるで彼の父親が座標を失い、海のある一点で失踪したかのように不安定だ。
モ・ヒョンシン監督は、特に変わった出来事なく毎日を繰り返す労働と貧困の痕跡を長い呼吸が感じられるような画面に映した。主演を務めた俳優コ・グァンジェは特に、このような画面スタイルにマッチするオーラを発揮している。
現実の彫刻より現実の塊を、劇的に加工された真実より記録映画的な素朴性にアプローチしようとするスタイルの力を感じることができる。