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Q.ご自身の性格と似ている部分はありますか?
アン・ジェウク:ある人物を演じるにおいては、僕の中にある感性を最大限、その人物に合うよう引き出すようにします。今回は僕と共通する責任感の強さや保守的な面を最大限引き出す努力をしました。でも実はサンテと僕とはあまり共通点がないんです。僕は彼ほどお人よしではありませんよ。撮影現場でも「こんな男はいないよ」と冗談を言い合ったほどです。
Q.サンテとミジョンの再婚については、色々話し合われましたか?
アン・ジェウク:その点については監督や脚本家とよく話し合って慎重に演じるようにしました。ミジョンは離婚を経験して再婚を夢見ています。サンテは妻を亡くした状況で新たな恋を始めることになるのですが、それを演じるは難しかったですね。亡き妻を胸に抱きながら新たな恋を始めるという彼の心情を表現するのが難しくて慎重になりました。ミジョンのサンテへの想いも大事ですが、サンテがミジョンに心を開いて彼女を愛し始める。その恋する気持ちや過程が軽々しいものではなくて誠実で真剣そのものであることが、うまく視聴者のみなさんに伝わってくれればという思いが強かったですね。
Q.演じるにあたってご自身のアイデアをよく出されるようですが、本作でも何かアイデアを出したセリフなどはありますか?
アン・ジェウク:いいえ。皆さんに誤解されているようですね(笑)。僕は明るい性格で普段、冗談もよく言うので、演技に関しても自由に演じると思われがちですが、作品の演技に関してはとても保守的なんです。ですからアドリブもほとんど入れません。ただ、アドリブというのではなくて台本に指示がない感情表現について工夫することはありますよ。たとえば“相手を見つめる”とだけ台本にあり、細かく指示がない場合に、“ここは無言で相手を見つめよう”とか、“この状況では互いに見つめ合わずに、空を見ながら話すのがいいんじゃないか”とか、その程度の工夫に過ぎません。色々なアイデアを頻繁に出したりはしませんね。(笑)
Q.このドラマに出演して家族や子供に対する考え方が変わりましたか?
アン・ジェウク:ドラマを観てくれた視聴者や僕の知人たちが「おもしろい」と言ってくれてうれしいかったのですが、何よりも「子供との会話のしかたが参考になった」と言われたのが、うれしかったですね。作家が意図したものなのかどうかはわかりませんが、ためになる部分が多かったという話も聞きました。対話で子供たちをいい方向に導いていくサンテの姿や母親としてのミジョンの姿が、多くの家庭で参考になったと知り、とても満ち足りた気持ちになりました。このドラマは啓発ドラマではなく、気楽に観られるドラマだったので、それがかえって大勢の方の印象に残るようになったようですね。
Q.アン・ジェウクさんもサンテのように積極的に育児に参加されていますね。
アン・ジェウク:子供が生まれてから子供のために多くの時間を割こうと、僕なりに努力してきました。しかし、母親の負担に比べたらわずかなものですよ。父親になってからというもの気持ちだけが先走ってしまって、子供の愛らしい姿を見たい一心で育児に関わってきたんです。でも子供のそばにずっといて世話をしている母親の姿を見ていると、父親とは比べものにならない苦労をしていると感じます。なのでドラマの撮影が終わったらできるだけ多くの時間を娘と一緒に過ごすようにしています。
Q.育児を手伝いながら大変だったことや、これなら自分にできると思ったことは?
アン・ジェウク:うちの場合は娘ですが、大胆な育て方をしています。例えば、生後3カ月頃から浴槽に入れました。幸い、うちの子は水を怖がることもなかったので、そのおかげか同じ月齢の赤ちゃんに比べて1か月以上も早く歩き始めました。父親にできるのは何よりも遊んでやることです。母親が少しでも休めるように遊んでやること。僕ができるのはそれくらいですね。
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