正式に言うと、陸軍21カ月の兵役を終えて社会に復帰することを「転役」という。現役兵から予備役(戦争になったら呼び出されて兵士になる)に「役」を「転」じることから、そう呼ばれるのだ。しかし、本文ではわかりやすく「除隊」と表記する。
部下を温かく見守る
現役兵として陸軍で兵役を全うする場合、階級は二等兵→一等兵→上等兵→兵長と昇級していく。実際には、兵役21カ月の最後の4カ月が兵長になる。これは、兵役履行者の最高の階級である。
兵長になると、実は時間的にかなり余裕ができる。実務的なことは、上等兵以下がみんなやってくれるからだ。
そういうわけで、兵長がすべきことは、上等兵以下をきちんと管理することなのである。これは、難しいことではない。いわば、部下を温かく見守るということが、兵長の一番の役割なのだ。(ページ2に続く)