ドラマと史実の違い
明宗は心やさしき王だった。
しかし、母親が実権を握っているので、傀儡(かいらい)の王にならざるをえなかった。文定王后の悪政を間近に見て、どんなに心苦しかったことか。
そういう意味でも、16世紀なかばの朝鮮王朝は、暗黒の時代だったと言える。そんな時代を舞台にしている『オクニョ 運命の女(ひと)』。イ・ビョンフン監督というのは、善良な人が前向きに努力するハッピーなドラマが好きで、ドロドロした愛憎劇を敬遠する傾向がある。
しかし、実在の人物としてドラマに登場するのは、悪に手を染めた人が多い。果たして、ドラマと史実がどう違うのか。そのあたりを比較しながら見るのも、韓国時代劇ならではの楽しみかもしれない。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
コラム提供:ロコレ
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