婚期が遅れた貞明公主
1623年、宣祖の孫で光海君の甥であった綾陽君(ヌンヤングン)がクーデターを成功させて、光海君を廃位に追い込んだ。そのうえで、綾陽君は16代王・仁祖(インジョ)として即位した。
その結果、仁穆王后と貞明公主は9年間の幽閉生活を解かれた。このとき、貞明公主は20歳になっていた。
普通、王女の場合は10代前半に名家の御曹司と結婚するのが常だった。つまり、当時の20歳というのは、かなり婚期が遅れていたのだ。それも、幽閉されていたので仕方がなかったのだが……。
仁穆王后は貞明公主を早く結婚させたいと願った。しかし、容易に相手が決まらなかった。理由は貞明公主が20歳になっていたこと。候補になりそうな名家の御曹司は、10代なかばまでにほとんどが結婚していた。(ページ3に続く)