3歳下の婿
仁穆王后が貞明公主の婿選びにあまりに熱心だったので、仁祖も全面的に協力した。その結果、選ばれたのは高官の息子であった洪柱元(ホン・ジュウォン)だった。
洪柱元は1606年の生まれだった。貞明公主が1603年の生まれなので、婿のほうが3歳下だった。
朝鮮王朝時代には、上流階級で姉さん女房が結構多かった。それだけに、貞明公主のほうが年上というのは違和感がないのだが、17歳の夫と20歳の花嫁というのは、やはり当時としては異例だった。
確かに、王女が20歳まで未婚というのは前例がないほどだったのだが、それもすべて大事な時期に幽閉されていたからだ。貞明公主の場合、その事情があまりに特殊すぎたのである。
とはいえ、彼女の結婚は、仁祖にとっても有意義なことだった。(ページ3に続く)