さらにソンジェは、7日の放送ではユ・ドクファの体に憑依していた神を演じてより幅広い演技力を公開した。ソンジェは普段のいたずら好きなユ・ドクファではなく、すべてを知っているというような超越的な神を表現した。一瞬の表情だけでも「ユ・ドクファではないユ・ドクファ」を演じたわけだ。そんなソンジェの表現力はたくさんの視聴者に十分にショックを与えた。

イエルは短い出演分量にもかかわらず、すばらしい存在感を発揮している。イエルは、チ・ウンタクのためにほうれんそうを渡したり、「鬼」に忠告をしたりする。特にイエルの威厳を感じることができたシーンは、鬼であるコン・ユとむき合うシーンだ。「お前の剣を抜かなければウンタクが死んでしまう」と鬼に剣を抜くことを勧めたイエルは、コン・ユの勢いに全く押されず張りつめた緊張感を作り出して好評を得た。
またイエルは、老婆に強烈な美女と見事な扮装も公開している。

こうして「鬼」で少ない出演分量にもかかわらず視聴者に熱烈な支持を受けているソンジェは、この作品を通じて「次世代の主役」だというタイトルを得たし、出演する作品ごとにインパクトを与えたイエルは、「鬼」を通じていっそうの認知度と存在感をアピールした。一方で、「鬼」はともすれば主演のエピソードだけで成り立つ「ワントッププレイ」ドラマになってしまうところを、助演たちに均等に視線が向けられて豊富なストーリーを構成するようになった。

ソンジェとイエルは、「鬼」の最大の受恵者であることは明らかだ。しかし、「鬼」にもソンジェとイエルはなくてはならない重要な存在だといえる。