「合同インタビュー」実力派俳優ソ・ジュニョン “30歳を目前にして、がむしゃらに走り続けた20代を振り返る”

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Q.ドラマのセリフを覚えるときはいつも決まった場所で覚えるなど、こだわりはありますか?
セリフは覚えたりはしないです。まず台本を読み込んで、その情景を頭に入れるようにしていますので毎回同じセリフが出てくることはありません。セリフひとつにおいても、なぜこの人はこういうことを言ったのか、なぜこういう状況になったのか、なぜ、なぜと自分の中で考えて、そのなぜの理由が解けたときに初めて自分の中に入ってくると思います。そうすればセリフではなく言葉として発することができるので、そういった努力をしています。本当に忙しいときはセリフとして覚えることもありますが、まずは大きく情景として頭に入れ込んでいますね。
Q.役に感情移入するんですね。
うーん、役に集中しようと努力していますね。集中するために、撮影の待ち時間には何もしません。もともと聴覚や視覚が敏感なので、そういったものを全て遮断します。音楽とかも聞きません。静寂を作って、自分ひとりの世界を作るようにしていますね。
Q.ドラマの撮影が終わったあとは、しばらく役をひきずるタイプですか?それともすぐに次の役に切り替えられるタイプですか?
切り替えないといけないので一生懸命切り替えようとしますが、それはとてもツライことでもあり、苦しいことでもあります。自分が演じてきた役と別れなければいけないということですよね。自分の中からその役がなくなることが悲しいですし、そのなくなった隙間を埋めるために次の役をやるという部分も多いと思います。俳優というのは苦しみながら作品を作らなければいけないと思っています。集中力を欠いてもいけません。作品の撮影をしているときは、緊張を解かないためにベッドで寝ずにソファで寝ています。リラックスしすぎると緊張がほぐれてしまうような気がするので、撮影中は常に緊張感をもって苦しみながら撮影しないといけないと思っています。
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2016.11.29