7月4日に待望の2ndシングル“HEAT”をリリースしたリダ=キム・ヒョンジュン。トップアーティストB’z初の詞曲提供ということで発売前から話題となり、見事オリコンデイリーシングルランキングで1位を獲得。そして、オリコン週間シングルランキングでも初登場1位を飾った。海外ソロアーティストのシングルが1週目で1位になったのは、歴代5人目。第1週目の販売数は歴代3位を記録した。
7月15日、CD“HEAT”購入者を申込み先着順で招待したイベント『KIM HYUN JOONG HEAT 2012 IN JAPAN 』をさいたまスーパーアリーナで開催。昼夜の2回公演であわせて3万人のファンが集結した。
満席のファンで溢れる昼公演会場に、1時間遅れの開演を知らせるアナウンスが。キム・ヒョンジュンの喉の調子が非常に悪く、リハーサルを中断して病院に行っており、治療を受けてからの開演となるという。客席は一瞬騒然となったものの、すぐに落ち着きを取り戻し、キム・ヒョンジュンの到着を待った。
そして、ついに開演のアナウンスが流れると、会場からは待ちわびたファンからの大きな拍手と“リダ”コールが沸き起こった。舞台の幕が落とされ、白い大きなバルーンの中からキム・ヒョンジュンが登場すると、客席からは悲鳴にも似た大歓声が。
“Let Me Go”“Break Down”と立て続けに激しいダンスを披露し、体調を心配するファンの不安を吹き飛ばすようなパフォーマンスに、会場からは“リダ!”“キム・ヒョンジュン!”の大コールが送られた。
続いて、セクシーな衣装で再び登場し“Please”を大人の雰囲気で歌い上げた。
“彼女にしてあげたい5つのこと”というテーマの映像では、“料理”“真心を込めた手紙”“ロマンチックなプレゼント”“映画のワンシーンを真似したい”“彼女のためだけに歌ってあげたい”と、ヒョンジュンが白いくまのぬいぐるみを彼女に見立てて練習するという可愛らしい姿が流れた後、“Kiss Kiss”のイントロが。今度は、Tシャツにジャージという素のヒョンジュンを思わせる姿で登場。元気に踊る姿とやっと見えた明るい笑顔にファンもほっと一安心。ここでサプライズが。ヒョンジュンが大きな白いくまのぬいぐるみを抱えて突然舞台から降り、ファンに手渡しでプレゼント!会場には絶叫に近い歓声が響いた。
そして、そのままファンに向けて、いつもより少しかすれた声で「今日は公演のスタートが1時間遅れたのにもかかわらず、待っていてくださって、本当にありがとうございます」と謝罪した。「今日は1時間遅くなった分、一生懸命情熱を込めて最後までやりたいと思います!」「1時間遅くスタートしたわけですから、この時点でもうすでにアンコールに向かうような気持ちで(笑)走り続けたいと思います」「今日はキム・ヒョンジュンを思い切り見せたいと思います!」と元気にファンの声援にこたえ、会場は大きな拍手と大歓声に包まれた。
“Smile”“Marry You”とバラードを披露し、「今日来てくれたみなさんは2ndシングル“HEAT”を聴いてくれたと思いますが、どうでしたか?」と聞かれ「チェゴ(最高)!」とこたえるファンたちに、日本語で「最高でしょ(笑)?」とキュートな笑顔を見せた。そして、「日本で1stシングルを出した時にとても良い成果を上げることができたので、今回の2ndについてはとてもプレッシャーを感じていました。同じ時期にウィークリーチャートで競争する曲も素晴らしいものばかりなので、僕自身あまり期待はしていなかったんです。でも、発売されてすぐにファンの皆さんが僕のシングルをデイリー1位にしてくれました!あらためて、みなさんのパワーを感じることができました。僕が生きていく中で、こんな大きな記録を打ち立てられるだろうかという心配や疑問がありましたが、1stシングルだけでなく、さらに2ndシングルでもこんなにたくさんの愛をいただきました」とプレッシャーを感じていたというエピソードとともにたくさんの感謝の気持ちを伝えた。
“HEAT”のカップリング“Let’s Party”では、ダンサーと共にキュートなダンスパフォーマンスを披露。ポップなナンバーにヒョンジュンも会場もパーティさながらのノリノリ気分で大盛り上がり!楽しそうにイキイキと歌い踊る姿に客席からはリダコールの嵐が。
続いてトークタイムに。
MC:今、肉体改造をされているのですよね?
KHJ:今、ドラマ『都市征伐』の撮影をしていて、役名はペク・ミルと言うのですが、ミルの体はだいたい今の自分くらいかなと思っていますので、これ以上は鍛えるつもりはありません。今の体型を維持するのもかなり大変です。今回、来日して、初めてラーメンを食べなかった気がします。でも、牛丼があるから大丈夫です(笑)。牛丼はちょっと、我慢できないです。
というコメントに、ヒョンジュンのラーメンと牛丼好きを知るファンたちは大爆笑。
MC:“HEAT”がオリコンウィークリーランキング1位を獲得しましたね。
会場からもおめでとうの大歓声!
KHJ:あらためて感謝します。ありがとうございます。
MC:このランキング結果を聞いた時、どんな思いがしましたか?
KHJ:知らせを聞いた時は、他人事のようでした。本当に思いがけない結果だったので、もしかして情報が間違えているのかな?ミスがあったんじゃないかな?と思ったんです。
MC:謙虚ですね~。 したたり落ちる汗が、素敵ですね。
KHJ:謙虚ではなくて、本心です今日はいつになく汗をかいている気がするんです。その理由は、たぶん、みなさんが1時間も待って、怒っていらっしゃるからなのかなと思います(笑)。 会場からは「ケンチャナヨー!」の声が。
KHJ:みなさんが大丈夫だと言って下さるので、本当にありがたいです。 (会場から大拍手。)
MC:みなさん2、3時間くらいは大丈夫ですよね。
KHJ:1時間までは大丈夫かもしれませんけど、2時間目に入ってしまうとだんだん怒ってきますよね。もしかして、事務所を訴えるなんて人もいるかもしれません(笑)。
MC:そんな冗談をおっしゃってますけど、ヒョンジュンさんはこの会場に駆け付ける時に「申し訳ない」「早く出たい」と急いでいらしたとうかがいました。気が気じゃなかったですよね?
KHJ:実は、今日は僕もとても悩んでいました。体調がかなり悪いというわけではなかったのですが、果たしてステージに立てるかどうか疑問を持っていたからです。でも、実際に本番が始まって、ステージに立つと、リハーサルの時には無かった、自分の中の秘められたパワーが出てきました。それは、おそらくそれはみなさんが引き出してくれたもの。みなさんがパワーの源になってくれました。僕が出せた力というのは、漫画の『ドラゴンボール』で、一人ひとりの力が少しずつ集まって、一つの大きな力になるというのがあるのですが、今日の僕の力もそんな感じなのかなと思いました。
漫画好きなヒョンジュンらしい、ユニークな回答に、会場も感動しつつ笑いが。
MC:東京・大阪・名古屋で握手会やゲリラライブなど、大変でしたよね?
KHJ:初日は雨が、2日目は暑さでとても大変でした。大阪では雨の予報があったので、スタッフにテントの準備をお願いしたのに、カンカン照りの天気だったので、暑さでファンのみなさんが倒れないか、心配でした。
雨男と言われていますが、なかなか良い日を選べていないのかもしれません。気象庁と相性が良くないのかもしれません(笑)。
MC:都市征伐の撮影は、日光で?
KHJ:今、日光で撮影していますが、日光に行くのは初めてで。気温が32度くらいあるのですが、自然が手つかずのまま残っていて、木もたくさんあり、暑いどころか、山の中にいるととても涼しい気がします。撮影が終わったら温泉に行けたらいいなと思っています。今夜、戻ったら、温泉に入って体を休めたいと思っています。
MC:ずっと待っていてくださったみなさんに、一言メッセージを。
KHJ:今日はステージの開始が1時間遅れたのにも関わらず、一人も帰らずにみなさん残ってくださいました。本当にご恩を感じています。このご恩は大きなステージではなくて、小さなステージでお一人お一人に返していきたいと思います。来年できたらいいなと思っています。
という、嬉しいサプライズコメントに客席から大喜びの大歓声が沸き起こった。
トークが終わり、黒の衣装で登場したキム・ヒョンジュンは“Do you like that?”、続いて“Lucky Guy”を披露。ステージと客席が一体となってダンスし、掛け声とともにパールグリーンのペンライトの光が会場に溢れ、会場の雰囲気は一気にヒートアップ!
再び、登場したヒョンジュンは、心から語りかけるように、ひとことひとことゆっくりと話し始めた。
「今日はみなさんに感謝の気持ちを伝える時間であるにも関わらず、1時間遅くなってしまったことを、あらためてお詫びします。すみませんでした」。「今日のこの公演中は、一方では楽しいという気持ちと、一方では申し訳ないという気持ちで一杯でした。正直に言うと、あまりよくないコンディションだったのですが、これは言い訳になってしまいます。プロであればプロらしく、しっかりとコンディションを管理するのが大事だと思うのですが、それができなくて、もう一度心からお詫びをしたいと思います。そして、ご理解していただきまして本当にありがとうございます」。
会場には割れんばかりの温かい拍手と「ケンチャナ!」の大声援が溢れた。
「いつもみなさんには感謝の気持ちを持っています。そしてその気持ちを今日みなさんに届けるために、一生懸命に準備して、伝えようと思っていたのですが、体と心がちょっと別々になっていた気がして、自分でももどかしい思いです」。
「今日はみなさんに対する申し訳ないという思いをこのステージですべて出し尽くしたいと思います。そして、ひとつみなさんと約束したいことがあります。来年は大きなステージではなくて、小さなステージで遠くから来て下さるみなさんお一人お一人と、お会いしたいと思いますので、今日はどうか広い心で理解してください」。
感動したファンたちから大拍手と「リダ!」「ヒョンジュン!」の大声援が沸き起こると、キム・ヒョンジュンは言葉に詰まり、溢れる涙をタオルで拭った。その姿に、会場からはさらに大きな温かい拍手と「泣かないでー!」「リダー!」と大声援が送られ、多くのファンがともに涙をこぼした。言葉に詰まるヒョンジュンに会場からは割れんばかりの“キム・ヒョンジュン”コールが。
「ありがとうございます。次の曲は、声の調子は良くないのですが、“君も僕と同じならば”を歌います。演奏が準備されているのですが、どうしても自分の気持ちとして歌いたいので、演奏なしで歌わせていただきたいと思います」という発言に客席からは「えーっ!」という心配するざわめきが。ヒョンジュンは何度も丁寧に息を整えて、そしてアカペラで歌い始めた。いつしか客席のファンも一緒に歌い、会場が一体となっての感動の大合唱となった。
そしてバンドを従え、大ヒットとなった最新曲“HEAT”を熱唱し、会場の雰囲気は一気にヒートアップ!
「今日はアンコールはありません。今すぐいきます!」と、そのまま“Let’s Party”へ。ヒョンジュンはステージから飛び降りて、ファンの目の前でダンスパフォーマンスを披露。大興奮のファンたちに向けて、明るい笑顔を見せた。
ラストの“Lucky Guy”では、会場のボルテージも最高潮に!ヒョンジュンとファンが一体となって、歌って踊り、パールグリーンの光でいっぱいの会場は温かい拍手と大歓声に包まれた。
体調不良というアクシデントはあったものの、ファンを大切にするキム・ヒョンジュンの思いと、キム・ヒョンジュンを思うファンの温かさを、お互いにあらためて感じるイベントとなった。誰もがキム・ヒョンジュンのファンになって良かったと思える時間だったに違いない。
取材:report kiyono