このように韓国は今なお血筋を大切にし、由緒ある家柄を誇りにしています。
全国民がやれ「うちの先祖様には大臣が何名いた」とか「あの有名な学者は何代上の先祖だ」とか「国を救ったあの将軍はわが家門の出」だとか自分の家系を吹聴します。
「今は社会的経済的に誇れるものはないけれど、お前はどこどこの本貫の某氏の誇らしい血筋だから、熱心に勉強して家門の栄光を取り戻せ!」と子どもに勉強を励まさせるのが親の説教の定番なのです。
けれども普通に考えて韓国人の全国民が「由緒ある家柄」である訳はないですよね。
由緒ある家柄は数が少ないからこそ希少価値があるので、全国民がそうであるのは常識的に考えておかしいわけです。
全国民が由緒ある家柄を主張する根拠は、血筋を拠りどころにしている「族譜」にあります。この「族譜」は簡単に言えば「家系図」みたいなもので、始祖から現代にいたるまで記録されています。それを見ると、自分が何代目の子孫であるかわかる仕組みです。けれども実際「族譜」を身近においてある家はほとんどなく、氏族の事務所(宗親会)においてあるのが現実で、一般には親や親せき縁者から口頭で「おまえは第何代だ」と教えてもらう程度です。
文=権鎔大(ゴンヨンデ)
出典=『あなたは本当に「韓国」を知っている?』(著者/権鎔大発行/駿河台出版社)
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