「控室襲撃インタビュー②」俳優ナムグン・ミン、演技大賞に欲はないという理由

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2002年にSBSのシチュエーション・コメディーでデビューしたナムグン・ミンは、今年誰より忙しい俳優として数えられようになった。去年放送されたSBSのドラマ「匂いを見る少女」から始まって「リメンバー-息子の戦争」と「美女コン・シム」を成功に導き、「ドクターズ」に特別出演して今まで積み重ねた演技経験を爆発的にアピールした。

寒気だつような悪役や胸がどきどきするような恋人に変身した彼は、父親役まで完ぺきにこなす「千の顔」の持ち主であることを証明した。出演する作品ごとに期待以上の演技力と存在感をアピールする彼を見ていると自然に感嘆がわきだす。特に短い時間で全く違ったスタイルのキャラクターを違和感なしに演じることができるナムグン・ミンの長所のひとつは、その人物の感情を正確に描き出す眼差しと表情だ。

一瞬にしてうって変わる悪人の眼差し、コン・シムがとてもきれいでキュートでどうしていいか分からない甘いまなざし、ふたりの息子の前では強くありたいが、そうしき切れずに絶望に満ちた父親の眼差しなど、ナムグン・ミンだから可能な瞬間はまさに名場面となって視聴者の心を虜にした。

 

Q.ナムグン・ミンという俳優の長所のひとつは、表情や眼差しでそのキャラクターの感情をそのごとく感じさせてくれるという点でしょうが、その秘訣はなんですか。
「俳優とは、事実でないことを演技する職業だから、事実がなんなのか、この人の本当の感情は何かについてたくさん悩みます。ナムグン・ミンは、無慈悲な悪人でもないし、父親でもなく、特別な視力も持ってはいないが、本当のこの人ならどう感じるのか、その人になろうと瞬間ごとに努力するし、緊張しています。一番重要なのは、カメラの前でだけはその人になりきって語って見つめることができるということだと思います。それが良い演技だと思います。計算的にもなるし、神経質にもなりますが、その方法以外にはないと思います。シナリオが擦り切れるほどにたくさん見て、その人物に集中してその人物になる、そうなることができるようにいつも集中しているし緊張しています。

Q.事実、「ドクターズ」の第13話と14話は、ナムグン・ミンためにあった言っても過言ではないでしょう。
でも、そうなってはいけないという思いから一方ではとても負担でした。もし僕が主人公なのに、特別出演がもっと目立てば良くありません。だから演技をする時は、そんなことも調節します。相手よりもっと輝いて見せるためにはどうしなければいけないか、またセリフもどうすれば良いのか理解しなければならないし、相手との調和が必要なのがドラマなので、確かに調節が必要です。

今回は、特別出演だから主人公のようになってはいけませんでした。「コン・シム」は、僕が主人公だからセリフを少し強めようと思いました。でも「ドクターズ」はあまり目立ってはいけないと思ったので、いろいろ考えながら一般市民のような部分を強調しようと努力しました。それで、ふたりとも善良な人物ですが、違った人物として見てくださって本当に感謝しています。

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Q.すでに「演技大賞」を念願する視聴者の声が大きいが、期待していますか。
もし、くださったら受けますが、もらえなくてもかまいません。賞をもらうのがいやな人がどこにいますか。しかし、演技大賞が純粋に演技だけがうまいからと言ってもらえるものではないでしょう。もし、演技力だけを見てくださる賞なら必ずもらいたいです。でも、そうでなければもらえなくても理解できるし、大きな欲もありません。そして、本当に大丈夫です。もっと良い演技をお見せする自信があります。「本当に演技が上手だった」と思う時が来れば、その時は賞ももらいたいです。まだ欲みたいなものいは全くないです。

Q.今まで本当に多くの作品のキャラクターを演じてきましたが、これからどんなものをやってみたいですか。
以前は、キャラクターにずいぶん左右されました。してみたいキャラクターがありましたが、今は良い作家と演出がいる所ならどんなキャラクターでも構いません。考えがそのように変わりました。子供のいる父親役をすると言った時は、みんなが「お前がしてもいいのか?」と言いましたが、結局は悪くありませんでした。僕は俳優だから良い作家と演出がいる所で演技だけに集中してうまくやりこなせば良い結果がでると思います。

Q.今、いちばん言われてみたい言葉はなんですか?
演技が上手だという言葉が一番好きです。歌手には歌が上手だという言葉がいいでしょうし、俳優には演技を事実のようにうまく表現するという言葉が最高の言葉だと思います。次はもっと良い演技をお見せする自信があります。これは約束できます。(控室襲撃インタビュー③に続く。)

2016.08.14