韓国のカリスマ的俳優として注目を集めているチャン・ヒョクが、6月4日ZEPP TOKYOにてファンミーティングを開催し、『チュノ~推奴~』が10月からTSUTAYAにてレンタル開始されるのを記念して、来日記者会見を行なった。
白いジャケットに胸板が覗く濃紺のシャツ姿で、少し日焼けした顔に男っぽさが増したチャン・ヒョクが登壇した。
2010年上半期、韓国で最高視聴率35%を越える大ヒット作となった『チュノ~推奴~』は、朝鮮時代中期、初恋の女性を探すため奴婢(奴隷)を追う狩人になった男テギル(チャン・ヒョク)と彼に追われる奴婢テハ(オ・ジホ)とヘウォン(イ・ダヘ)の、命をかけた逃走劇がやがて王朝の陰謀の渦へと巻き込まれていく様を描いた本格的アクション時代劇である。
主役のテギルを演じたチャン・ヒョクは、『チュノ』が大ヒットとなった感想と理由について、「時代劇のジャンルで、これまでの宮廷の時代劇や英雄劇というカテゴリーから抜け出して、底辺の人々の暮らしをテーマにした素材が新鮮であったと思われる。
また映像が美しく、共演者の方々とのハーモニーが良かったという点が受け入れられたのではないかと思う。」とし、「撮影時から手ごたえがあり、とても大きな反響を嬉しく思っている。」と伝えた。
一見ニヒルに見えるが、10年も同じ女性を愛し続けるという純粋な一面も持っていたテギルについては、「テギルという役は、たまたまチュノという職業を持った普通の人。
生き生きとした人間像というのをシノプシスから感じた。表現する際に、両班という高い地位から平民にも劣るチュノの身分にまで転落していく、彼の心の過程などを細かに描きたいと思った。
何の希望もなく過ごす人生の中で、とても熱いものを心に秘めているキャラクターを上手く表現しようと心がけた。」と熱く語った。
ドラマの見どころは、「アクションシーンがたくさんあるが、中でもソン・テハ将軍とイ・テギルの決戦シーンは、とてもスペクタクルで、人物の真偽というものが盛り込まれている。
そこをよく見てもらえれば、もっと面白く鑑賞してもらえると思う。」と、自信をもってアピールした。
このドラマは、「体の露出も多く、体の維持も大変だったし、アクションや馬に乗ったりするのも簡単ではなかったが、最も大変だったのは、目の動きでそのキャラクターの感情を表現する事だった。」と役づくりの苦労を明かし、「人物の分析をするというより、感情に忠実に演じたかった。
最愛の女性によって成長していく過程、人間の内面の変化をキチンと表現したいと考えていた。」と演技に対する姿勢を真摯に語った。
撮影中のエピソードとして、「役柄上、ボロボロの衣装を着ていて、そのまま食堂などに出向く事があった。
時代劇のドラマではなく、物乞いのドラマだと思った人もいたみたいだ。」と笑いを誘った。
そして、「オ・ジホとのアクションシーンは本当に大変で24回も続けられ、そのうちに2人とも武術家のようになっていた(笑)。歳も近いこともあって、このドラマを通じて彼とは友人になることができ、とても楽しかった。」と充実した撮影を笑顔で振り返った。
アクの強いキャラクターの役が多いチャン・ヒョクだが、普通のサラリーマンの役はどうか?との質問に
「あっさりとしたサラリーマンもやってみたい。さまざまな人物を演じてみたいが、重要なのは舞台と自分の役割と共演者たちとのハーモニーが揃っていれば、どんな役でも挑戦していきたい。」と答え、意欲を見せた。
記者の質問に一つ一つ丁寧に答え、彼の誠実な姿がとても印象的な会見となった。
『チュノ~推奴~』は2010年10月22日より、全国のTSUTAYAにてレンタルスタート。
(発売・販売元:カルチャア・パブリッシャーズ)
主催:㈱フラウ・インターナショナル http://www.frau-inter.co.jp/
協力:カルチュア・コンビニエンス・クラブ
写真提供:(C)2010KBS,All rights rserved