「コラム」日本と違う韓国のビックリ/第18回 外で物を売る人々

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売る側の商魂がたくましい

ソウルは、どこでも路上販売が盛んな街である。

人が集まれば、そこに臨時の店ができて、呼び込みの声がこだまする。食べ物の露店が特に多いが、その他にも服、カバン、CDなどの定番商品が路上の台に積み重なっている。時間が余ったときには、そういう露店を見てまわるのも楽しい。

いつも感じるのは、商魂がたくましいということだ。

「これでメシを食っているんだ」

売る側に、生活感まるだしの迫力がある。

冷やかしのつもりが、用もない物をつい買ってしまうのも、売る側に「何がなんでも!」という迫力があるからだ。

客は、商品だけでなく、心意気を買うこともよくあるのだ。

路上ではないが、地下鉄の車内でも、売る側はさまざまに工夫を凝らす。

雨がポツポツと降り始めたと思って地下鉄に乗ったら、もう車内に傘を売る人が現れたのにはビックリした。タイミングが良すぎる。たとえ、天気予報をよく知っていたとはいえ……。

迷わず傘を買ったのは言うまでもない。

(ページ2に続く)

2017.11.01