4年ぶりに公式来日したウォンビンが、久しぶりにファンの前で笑顔を見せた。
27日夕方、新宿バルト9にて映画「母なる証明」の舞台挨拶付きプレミア上映会が開催された。
今回の上映会のチケットは、発売開始後2分で完売したほどの人気ぶりで、幸運にもチケットを手にした ファンたちで会場は埋め尽くされた。
長編としては3年ぶりの最新作「母なる証明」をひっさげての来日、韓国の若き巨匠ポン・ジュノ監督、 続いて今回公式初来日となるキム・ヘジャが登場。
この作品が5年ぶりの復帰作となる ウォンビンが登場すると、悲鳴にも似た歓声が沸きあがり大きな拍手で迎えられた。
まず、ポン・ジュノ監督から、「今日は、たくさんの方が来て下さってありがとうございます。 韓国の大女優キム・ヘジャさんと、日本でも愛されているウォンビンさんの出演する映画をお観せできることで監督としてとても嬉しいです。アリガトウゴザイマス(日本語で)」と挨拶。
続いてキム・ヘジャが、「みなさんにお目にかかれて嬉しいです。私の第一印象がどうなのか気になりますが、 映画を楽しく観て頂たい。」と挨拶した。
マイクの扱いに困っていると、ウォンビンがすかさず手助けをした。 “全てうちの息子がしてくれます”と嬉しそうに話す様子が親子のようで、和やかなスタートとなった。
ウォンビンは「こんばんは、ウォンビンです。この『母なる証明』という素晴らしい作品で皆さんとお会いできてうれしいです。 『母』という単語からたくさんのことを感じとって頂けると思います。」と挨拶。
ポン監督は、この映画の製作について「キム・ヘジャさんと映画を撮りたかった。それにはどうしたらいいかを考えた。 母として狂気の暴走をするという物語を作りたいと思った。それなら誰なら母を狂わせることができるかと考えたところ ウォンビンさんしかいなかった。こうして素晴らしい俳優と仕事ができたことは光栄で非常にうれしい。」とし、 今 優雅に美しいたたずまいのお2人だが、映画の中ではまるで野獣のように暴走する姿をご覧頂けると思います。」と伝えた。
司会者司会者 撮影中、キム・ヘジャとウォンビンは「ドジュナ~(ドジュンや~)」「オンマ~(おかあさん)」と呼び合っていたそうで、 本当の親子のように仲がよかったそうだ。 そんな2人を「どこか似ていますね」と司会者が言うと、監督も「キャスティング直後に撮った写真を比べて見たら 目がとても似ていた。日本の漫画によく出てくる、目の中に星がいくつも輝いてるそんな目が2人ともあった。」と楽しそうに話した。
出演の依頼を受けた時の感想を、キム・ヘジャは「大好きな監督が私と一緒に映画を撮りたいと言って下さって 女優として幸せを感じた。撮影中は、うれしいこともあったり失望することもあったりして忙しかったが、終わってみると ただ美しい思い出となっている。」と語った。
美しい思い出は?との質問に、ウォンビンは「久々の撮影で楽しい思い出ができました。」とし、 「映画の中で漢方薬を飲みすぎて胃もたれになったり、鶏を食べるシーンで撮影中で8羽くらい食べて足だけで16本も 食べたんですよ。(笑)」とエピソードを披露笑いを誘った。
「最後の質問です。」と告げられると、会場から「え~っ」と声が上が上がりウォンビンとの別れを惜しむ気持ちが感じられた。
すると、監督は「それではビン君を残して行きます。」キム・ヘジャが「私も帰ります。」と言うと会場は大爆笑となった。
また、ゲストとしてポン監督とも交流が深い俳優の香川照之と、内閣総理大臣夫人の鳩山幸さんもかけつけ、 花束贈呈を行った。香川照之は「2007年に『TOKYO!』という作品に出て、その時の撮影中に話していた脚本が、 この作品になるとは思ってもいなかった。
一番好きな『殺人の追憶』という映画を越えた映画。自分も今年多くの作品に 出ているが、この作品が一番だと絶賛した。
鳩山幸さんは、「すごく考えます。重いです。しかし、母親ってやっぱりそうなんだなと思える映画です。」と伝えた。
最後に、ポン・ジュノ監督から「韓国の映画、俳優を愛して下さって感謝します。 新たな衝撃を感じる映画になっています。大女優のキム・ヘジャさんと、それに負けることのない驚くべき演技をみせてくれた ウォンビンさん。今ではアイドルではなく、完全に演技派として変身をとげたウォンビンさんの演技を見ることができて うれしい。」と2人の俳優を賞し、作品への自信を表すメッセージを残した。
『母なる証明(配給:ビターズ・エンド)は、10月31日(土)より、シネマライズ、シネマスイッチ銀座、新宿バルト9ほか 全国ロードショー。