「コラム」チャン・グンソク効果?若者の投票率が大幅アップ!

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投票を呼びかける紙を持ったチャン・グンソク(写真/韓国SBS『テバク』公式サイトより)

韓国では4月13日に国会議員を選ぶ総選挙が行なわれた。日本で選挙は日曜日に投票されるが、韓国では重要な選挙が平日に実施される。最近は韓国も日本と同様に若者の投票率低下が深刻になっているが、『テバク』を撮影中のチャン・グンソクがしっかりと投票を呼びかけていた。

 

若者たちの投票率が上昇
韓国の国会は日本と違って1院制。任期は4年で解散はない。つまり、今後4年間の国会をまかせる議員を選ぶ重要な選挙だった。

結果は、与党のセヌリ党が議席を24も減らして惨敗し、第2党に転落した。代わって第1党になったのが野党の「共に民主党」である。こうなると、朴槿恵(パク・クネ)大統領も厳しい国政運営を強いられる。

任期はあと1年10カ月だが、早い段階でのレームダック(死に体)は避けられなくなるだろう。

こうした韓国政治の激変を生んだ原動力となったのが、若者たちの投票結果ではないかと韓国では分析されている。

というのは、20代の推定投票率が49.4%となって、前回より7.9ポイントも上昇したのである。

すごいアップである。

なぜ、今回は投票に行く若者たちが増えたのだろうか。

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まだ4分の1が終わっただけの『テバク』。挽回は十分に可能だ(写真/韓国SBS『テバク』公式サイトより)

今度は視聴率アップをめざす
若者たちの投票率が上がったのは、政治に対して強い不満を持っているからだ。

その不満の第一は、失業率が高いことである。

現在の韓国では、全体の失業率は4.9%である。しかし、若年層(15歳~29歳)になると、失業率が12.5%にはねあがる。大学を卒業しても、多くの人が就職できないのが現実なのだ。

しかし、朴槿恵政権は有効な対策を実行していない。これが若者たちの怒りに火をつけて野党への投票が多くなったのである。

同時に、芸能人たちの投票を呼びかけるキャンペーンも効果を発揮したと思われる。チャン・グンソクは『テバク』の撮影中で多忙にもかかわらず、「投票行け」と大きく書いた紙を持った写真を公開した。

これは話題になった。各メディアがその写真を掲載するだけでも、若者たちに強い印象を残したのではないか。まさにチャン・グンソクの「お手柄」と言うべきだろう。

彼が主演する『テバク』は、視聴率が下降線をたどっている。チャン・グンソクとしても精神的に重圧を感じているだろうが、まだ物語は序盤である。4分の1が終わったにすぎない。これから十分に巻き返すことも可能だ。

若者の投票の数字アップに貢献したチャン・グンソク。今度は自身の主演作の視聴率アップに全力を傾けていく。

(文=「ロコレ」編集部)

コラム提供:ロコレ
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2016.04.15