チャンバー・ポップをベースに、聴く人の感性をくすぐる繊細な音楽性が魅力のロックバンドJANNABI。2019年にリリースした「for lovers who hesitate」がロングランヒットを記録し、その年の韓国大衆音楽賞(KMA)で「今年の歌賞」を受賞。今では国内外から熱い支持を集め、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍を見せている。そんなJANNABIが、7月23日(木)に「JANNABI 1st Asia Tour : Sweat & Stardust in TOKYO」を東京・Zepp Haneda(TOKYO)で開催した。
会場には日本のファンのみならず、韓国をはじめ世界中から大勢のファンが集まり、JANNABIの登場を待ちわびていた。バンドメンバーに続いて、チェ・ジョンフン(Vo.)とキム・ドヒョン(Gt.)がステージに姿を現すと、会場は大歓声に包まれた。ステージ中央にあるロッカーから、ドヒョンはギターを、ジョンフンはミニサイズの銅鑼(どら)を手に取り、オープニングは「TOGETHER!」からスタート。どこか懐かしさを感じるエモーショナルなサウンドに、観客の身体も自然と揺れ動いていく。
「やっと東京に来ました!」とジョンフンが幸せオーラ全開でシャウトし、続く「LOVE」では多幸感あふれるステージを披露。そのままライブの鉄板曲「Baby I Need You」のイントロがかかると、会場のボルテージが急上昇。曲中、ファンの「JANNABI!」という掛け声がきれいに揃うと、ジョンフンは驚きと喜びの表情を浮かべながら、ファンとのコール&レスポンスを楽しみ、最後は大合唱で会場をひとつにした。
ステージ後方のスクリーンに「東京」という文字が映し出されると、会場からはどよめきが。「私の一番好きな日本の曲です」と紹介して歌ったのは松田聖子の「SWEET MEMORIES」。ジョンフンのハスキーな歌声と甘いメロディが溶け合い、原曲とは一味も二味も違う新たな魅力を引き出した。最後は「今夜はSWEET MEMORIES」とセクシーにささやき、ファンの心を鷲掴みにした。
「東京、最高!」とジョンフンが叫ぶと、客席からも「最高!」と声が上がり、笑顔を見せるジョンフンとドヒョン。「ついに会えましたね! めっちゃ会いたかったです! 楽しみにしています」と日本語であいさつするドヒョンに、「何て言ってるか分からないから、僕に韓国語で訳して」とジョンフンがお願いすると、素直に応じるドヒョン。2人の微笑ましい掛け合いに、会場は温かい笑いに包まれた。
JANNABIが大切にしていることの一つに「쉬운 마음(直訳:たやすい心)」という言葉があり、日本語ではうまく表現できないことをもどかしいと話すジョンフン。「何と説明すればいいか正解は分からないですが、この“쉬운 마음”という気持ちで次の曲は歌います。僕たちがいつもステージとどう向き合っているかを歌った曲で、この曲を東京で歌えることがとてもうれしいです」と話し、「Good Good Night」を披露した。
続けて、「LEGEND」や「bad dreams」、「land of night」、「Jack Kerouac(feat. Yang Hee-Eun)」をノンストップで披露し、気付けば会場全体がJANNABIのディープな世界にどっぷりと浸かり、心地よい一体感に包まれていた。ジョンフンは、「昨日の夜、AIと話していたら『東京の人は恥ずかしがり屋』と言っていたけど間違っていますね。みんなが笑顔でうれしい。ありがとう」と、会場の盛り上がりを笑顔で喜んだ。そこからさらにJANNABIの世界が広がり、ファン人気の高い「She」や、JANNABIの名を広く世に知らしめた代表曲「for lovers who hesitate」など名曲の数々にファンは酔いしれた。
ライブ後半も勢いは止まらず、ドヒョンの「行くぞー!」で始まった「Tell me」は、まるでおもちゃ箱をひっくり返したようなポップなリズムと高揚感のあるナンバー。テンションが上がったジョンフンは客席まで降りていき、ファンと肩を組んでジャンプしたり、小さい子にマイクを向けて一緒に歌ったりと、会場全体がハッピーオーラに包まれた。
「まだまだまだまだ! ずっと一緒!」とドヒョンが叫び、4 Non Blondesの大ヒット曲「What’s Up?」のカバーステージで、会場をさらなる熱狂の渦へと巻き込んだ。スクワットのような振付でサビを盛り上げ、ドヒョンも客席に降りて熱いパフォーマンスでファンを魅了。シャツを汗でびっしょりと濡らし、ライブの楽しさを体全体で表現したジョンフンは、最後は燃え尽きたかのようにステージに倒れ込んだ。ファンからの「JANNABI! JANNABI!」という呼びかけに応えるようにステージから這い上がり、TOKYOと書かれた旗を大きく掲げて立ち上がる姿に、会場から大きな拍手が送られた。
「本当に最高! 必ずまた戻ってきます! そんなに簡単に言っちゃいけない言葉だけど…あいしてるよ!」と、突然の愛の告白に、会場は大興奮。興奮冷めやらぬままライブはフィナーレへ。切なさを感じるノスタルジックな「Summer」、温かみのあるブラスサウンドが印象的な「Sound of Music」を熱唱し、ジョンフンは「今日は本当にありがとうございました。みなさんの人生を応援します。またね」と、日本のファンとの再会を約束した。
アンコールでは、グッズのTシャツに着替えた2人が再びステージに登場し、尾崎豊の「I LOVE YOU」をカバー。意外な選曲でファンを驚かせた。「今日来てくれた全員に感謝します。僕たちの力になってくれてありがとう」とジョンフンがあいさつすると、「今日からみんな家族です」とドヒョンもやさしく微笑み、この日一番の歓声が上がった。ラストは、叙情的な歌詞が胸を打つ「dreams, books, power and walls」と「See Your Eyes」の2曲で一度ライブを締めくくったかと思いきや、会場からの鳴りやまぬ拍手に応え、「I Know Where The Rainbow has Fallen」をサプライズで大熱唱。最後はジョンフンとドヒョンが熱くハグを交わし、最高の盛り上がりの中で幕を閉じた。
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)









