
米音楽界の主流の壁を破ったのは、皮肉にも“韓国的アイデンティティ”だった。
現地時間25日、米ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで開催された「第52回アメリカン・ミュージック・アワード(American Music Awards、以下AMA)」で、「BTS(防弾少年団)」が最高栄誉となる「アーティスト・オブ・ザ・イヤー(Artist of the Year)」を含む3冠を達成した。
しかし今回のAMAは、「BTS」だけの舞台ではなかった。
グローバルガールズグループ「KATSEYE」は3冠、Netflixアニメーション映画「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」は4冠を獲得。K-POPはグループ、アニメーション作品、OST、グローバルプロジェクトまで含めた巨大IPとして、米音楽市場で存在感を示した。

今回の受賞ラッシュは、単なる“韓国アーティストの活躍”ではない。K-POPが新たなフェーズへ進んだことを象徴する出来事だった。
AMAは、グラミー賞、ビルボード・ミュージック・アワードと並ぶ米音楽界3大授賞式の1つとして知られる。
その中でもAMAが特別視される理由は、受賞者が100%ファン投票で決まる点にある。
音楽関係者の投票が反映されるグラミー賞、チャートデータを重視するビルボード・ミュージック・アワードとは異なり、AMAは世界中のファンの支持がそのまま結果へ反映される。
そんなAMAで、「BTS」は約3年9か月に及ぶ“軍白期”(兵役による活動空白期間)を経てもなお、世界のARMY(「BTS」ファンクラブ)の結束力を証明した。
「BTS」は「アーティスト・オブ・ザ・イヤー(Artist of the Year)」に加え、「ソング・オブ・ザ・イヤー(Song of the Year)」、「ベストK-POP男性アーティスト(Favorite K-Pop Artist – Male)」を受賞し、ノミネートされた3部門をすべて制覇。2021年以来、約4年半ぶり2度目の大賞獲得となり、AMAトロフィーは通算14個となった。
アジアアーティストとして同賞を2度受賞したのは、「BTS」が唯一だ。
注目すべきは、ARMYの“質的変化”だろう。
かつて10代女性中心だった支持層は、軍白期を経て男性層や中高年層へ拡大。さらに新たな若年ファンも流入し続けている。
単なるアイドルのファン層を超え、“世代横断型IP”へ変化している姿が見えてきた。
授賞式でRMは、「この賞は100%ファン投票で決まる賞だ。だからこそ、この栄誉は13年間変わらずそばにいてくれた世界中のARMYのものだ」と感謝を伝えた。
そして今回、もう1つ注目されたのが、「BTS」の“韓国的回帰”だった。
2021年に初の大賞をもたらした『Butter』が英語曲として世界市場へ正面突破した作品だったとすれば、ことし3月発表の5thフルアルバム『ARIRANG(アリラン)』は方向性が異なる。
アルバムには韓国伝統民謡「アリラン」が取り入れられ、国宝・聖徳大王神鐘の鐘の音も盛り込まれた。
西洋ポップの文法へ適応する段階を越え、“韓国らしさ”そのものを前面に出した形だ。
30代へ入った韓国アーティストとしてのアイデンティティと音楽的葛藤が、西洋的サウンドと結びついたことで、逆に新鮮さと独創性として受け止められた。
実際、タイトル曲『SWIM』は通算7度目の「Billboard Hot 100」1位を記録。アルバムも「Billboard 200」で3週連続1位を達成した。
一方、今回のAMAで新時代を象徴したのは新人勢だった。
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HYBEとGeffen Recordsによるグローバルガールズグループ「KATSEYE」は、「新人アーティスト賞(New Artist of the Year)」、「ブレイクスルー・ポップアーティスト(Breakthrough Pop Artist)」、「ベストミュージックビデオ(Best Music Video/『Gnarly』)」を受賞し、3冠を達成した。
メンバーのソフィアは授賞式で、「BTS」へ感謝を伝え、「世界規模で私たちの文化を表現できるよう、大きなインスピレーションを与えてくれた」と語った。
韓国人メンバーのユンチェも「私たちも誇りを持って文化を広めていきたい」とコメントした。
さらに今回最大のサプライズとなったのが、「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」だった。
Netflixアニメーション映画「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」のOST『Golden』は、「ソング・オブ・ザ・イヤー(Song of the Year)」でテイラー・スウィフトを抑えて受賞。「ベストボーカル賞(Best Vocal Performance)」、「ベストポップソング(Best Pop Song)」、「ベストサウンドトラック(Best Soundtrack)」も含め4冠を達成した。
K-POPは、PSYが『江南スタイル』で米市場への扉を開き、「BTS」が主流市場へ拡張し、「TWICE」が北米でのロングラン人気を証明してきた。
そして2026年、「KATSEYE」と「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」は、K-POPが“グローバルIP産業”へ進化したことを示した。
2026 AMAは、その転換点として記憶されるかもしれない。
WOW!Korea提供








