ベッドに横になったまませりふを言い始めると、止められずに1幕の終わりまで続いてしまうこともあったという。
「3時間続けていることもありました。1度でも詰まれば最初からやり直し。ダーッと自然に出てくるように、完全に体に染み込ませなければならなかった。それが一番大変でした」
台本の量は、他のミュージカルの約3倍。そこに炎の演出、小道具、ダンス、スラップスティックが重なる。
「練習量を思うと、もったいなくてもう1回やりたくなるくらいです(笑)。1作品というより、2〜3作品を同時に準備している感覚でした」
まさに仕掛けが津波のように押し寄せる舞台。
「ビートルジュース」はスタンドアップコメディの形式を取り入れ、観客との境界を崩すせりふで笑いを生む。キム・ジュンスは、“透明な存在”として生きる寂しさをにじませながら、「キム・ジュンスの横を通り過ぎる君の彼氏」といった大胆なアドリブを投げかける。
観客は巧みな言葉遊びと華やかな舞台装置に引き込まれ、奇妙で痛快な世界に没入する。
その舞台裏で、キム・ジュンスはきょうも新たなアドリブを思案している。
挑戦を恐れず、限界を押し広げ続ける姿勢。その徹底した準備こそが、舞台上の“自由”を生み出している。









