「イベントレポ」ZICO、8年ぶり、1夜限りの日本単独公演に幾田りら登場! オープンカーでTOKYO DRIVEしながらコラボ曲「DUET」熱唱(オフィシャルレポート)

写真提供:KOZ ENTERTAINMENT


幾田りらは、「制作しているときから、ライブがあるときいていたので待ちわびていました。楽しすぎたので、また一緒に『DUET』したいです!」とZICOと約束を交わし、自身の「百花繚乱」とピアノ伴奏の「恋風」も披露して客席を沸かせた。

 

TOKYO DRIVEは、深夜の街へ。「One-man show」で歌をメインにした静かなバラードを披露すると、「まるでこの世界に自分ひとりだけが取り残されたように感じる瞬間が、このアルバムを作っていた頃にありました。でも、空っぽになった感情も、傷ついた自分を明るく満たしてくれるのも、人なんです」と語り、徐々に希望の光に満たされる「Human」を爽やかに歌いあげた。ラッパーのイメージが強いZICOだが、このようにバラードまでを歌いこなす実力があるからこそ、曲に説得力が生まれるのだろう。


本編のラストスパートは、ZICOらしさ満載のゴリゴリのHIP HOP! 赤い光と炎に包まれたセンターステージの下から登場すると、マイクスタンドを前に「Tough Cookie」で強烈なフロウを吐き出すと、ファンもそれに呼応して「Tough Cookie~♪」と一緒に歌う。さらにラップがアジテーションのように激しくなった「No you can't」の迫力で客席を飲み込むと、「FANXY CHILD」でステージもフロアも高まりがひとつになった。

写真提供:KOZ ENTERTAINMENT

「ドライブスポットもあと1カ所。実は今回のライブを準備しならが、『たくさんの人が僕を待っていてくれるかな? 来てくれるのかな?』と思いながらも、『期待しすぎず、もっと頑張ろう』という気持ちで臨みましたが、こんなにたくさんの人が来てくれました。昔からのファンも最近のファンも、僕と一緒に新しいチャプターを作っていくという気持ちになれたんじゃないかな。これからも、もっとたくさん日本活動をしながら素敵な姿をお見せできたらと思います」と語ると、大きな拍手が沸き起こる。

 

そして、「多様な仕事をしている僕はふと、『僕はアーティストで合っているのかな?』と思うんです。でも今日、僕のアイデンティティをしっかり確認できた気がします。僕は歌手だ。僕は音楽をやる人間だ。僕はZICOだ。ZICOが何者か見せてやる……。最後は、ZICOで締めます。ZICOを観に来てくれてありがとうございます!」と高らかに宣言すると、大歓声の中、ラップ際立つ「Predator」から世界観をドラマチックに転換させた「RED SUN」をメドレーで披露して、情熱的なクロージングを迎えた。

写真提供:KOZ ENTERTAINMENT

アンコールでは「ドライブ、まだちょっと足りなさそうですね。実は、僕もです(笑)。そこで特別なものを用意しました」と、ZICOが車のアクセルを踏むと、メインモニターに曲名が書かれたタコメーターが出現。ファンの歓声の大きな曲をアンコールで歌うという。ファンが選んだのは、「Okey Dokey」。客席とのコール&レスポンスから始まると、ZICOはDJブースで音を鳴らすと、センターステージまで全力疾走。力いっぱい客席を煽りひとつに溶け合うと、最後に燃料切れのようにステージに倒れ込んだ。

さらに「Turtle Ship」でフロウ&ライムを畳み込むと、メインステージに戻ってダンサーたちにもみくちゃにされながら「Tell me yes or no」を歌い上げ、最後にギターを手にすると車に打ち付けて粉々に。ダンサーたちは手にしたバットで車を破壊して、ZICOはTOKYO DRIVEの旅路を終えた。

ZICOは、2011年にアイドルグループBlock Bのリーダーとしてデビュー。デビュー作からプロデュースを手がけていたが、2015年からはソロ活動もスタート。同年のラップオーディション番組『SHOW ME THE MONEY 4』にプロデューサーとして参加し、ラッパーとしての人気を高めた。現在はHIP HOPのフィールドだけでなく、自身がプロデュースしたボーイズグループ「BOYNEXTDOOR」が大ブレイク。また、BLACKPINKのJENNIEとのコラボ曲「SPOT!」、日本の幾田りらとのコラボ曲「DUET」が大ヒットするなど、オーバーグラウンドでも大活躍。昨年末には幾田りらと日本の音楽番組『ミュージックステーション SUPER LIVE 2025』にも出演した。自身のレーベル「KOZ」には「King of the Zungle=ZICOが作り上げた音楽ジャングルの生態系で頂点を獲る」という意味が込められている。その名の通り、アンダーグラウンドからオーバーグラウンドまで、多くのフィールドで頂点を極めたZICOだからこそ、縦横無尽にその音楽で駆け抜けられた『TOKYO DRIVE』。東京1公演だけ……というのは、もったいなさすぎるライブだった。この日のライブを見られた人は、貴重なZICOの足跡を目撃者となった。

 

取材・文/坂本ゆかり

 

写真提供:KOZ ENTERTAINMENT

2026.02.12