本作は、韓国の裏社会と司法制度を舞台に展開する犯罪ドラマで、韓国では2025年に公開後、観客動員数300万人を超えるヒットを記録した。
会場を埋め尽くすファンが見守る中、登壇者たちが観客席から登場すると、黄色い歓声が会場に響き渡った。ファンサービス満載の登場に、ファンの興奮も最高潮に。ステージに到着すると、まずはそれぞれがあいさつを行った。
カン・ハヌルは「ありがとうございます。みなさん、こんばんは、カン・ハヌルです」と日本語であいさつし、「韓国でも『YADANG/ヤダン』をたくさんの方から愛していただけました。こうして日本のみなさんにごあいさつできてとても光栄です。今日は劇場いっぱいに埋めてくださってありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えた。
映画の舞台挨拶で来日するのは初めてだというユ・ヘジンは、日本語で「こんばんは」と切り出した後、「こうして映画館をいっぱいにしてくれましたね。『YADANG/ヤダン』の噂を聞いて足を運ばれたということでしょうか。私たちの作品を見に来てくださって、心から感謝いたします。まだ年が明けて間もないですが、明けましておめでとうございます」と語った。さらに「商業映画の公開に合わせてオフィシャルで舞台挨拶させていただくのは今回が初めてなので、とても楽しみにしてまいりました。とても緊張しています」と続けると、会場からは大きな拍手が送られた。

ファン・ビョングク監督は「みなさん、こんばんは。監督のファンです。『YADANG/ヤダン』のおかげでみなさんにお会いできてとてもうれしいです」と日本語であいさつ。今回のほかの舞台挨拶でもすべて日本語であいさつを行い、しかも毎回言葉を変えているという。その姿勢に、カン・ハヌルも日本語で「すごい!」と驚きの声を上げていた。
“ヤダン”は、韓国に実在する、麻薬組織や裏社会の内部情報を握るブローカーのこと。演じるにあたり難しかった点を問われると、カン・ハヌルは「韓国において、私自身も、そして私の周りにいる人たちもヤダンという人たちの存在をまったく知りませんでした。おそらく今も知らない人は多いのではないかと思います。だからこそ、ヤダンという存在を、映画をご覧になるみなさんにどうすればわかりやすく、ストーリーに無理なくついてきてもらえるように表現できるか、その点が難しかったです」と語った。
ノワールからコメディ、ヒューマンドラマまで幅広いジャンルで独自の演技を見せるユ・ヘジンは、数々のヒット作に出演する韓国映画界の重鎮。本作に出演し、演じながら感じた作品ならではの魅力について聞かれると、「ヤダンという存在は実際にあるものですが、監督が多くのリサーチを重ね、それを基にシナリオを書き上げられました。この作品に触れて、怖くもありましたし、同時にとても興味を持ちました」と振り返った。さらに「ヤダンならではの魅力を挙げるとすれば、何と言ってもカン・ハヌルさんが演じられているということ。そして、パク・ヘジュンさんといった素晴らしい俳優さんたちとご一緒できたこともありましたし、素晴らしい監督と作品を作れたことに尽きるのではないかと思います」と、共演者や監督を称えた。
本作はジャンル性も社会性の両方を盛り込んだ作品でもある。映画を設定するにあたり苦労した点を問われると、ファン・ビョングク監督は「私がこれまで観てきた映画の中で、良い映画だなと感じることができたのは、まずはジャンル的な面白みがあることが大切だと思っています。そしてもう一つは、その作品の中に社会が持つ空気感をいかにうまく込められているか。その2つがうまく機能している映画こそ、良い映画だと感じられる気がします」と自論を語り、続けて「本作では、観客のみなさんが途中でケータイを覗くようなことがないような作品にしたい、という思いで設計しましたが、それが果たしてうまくいったでしょうか」と語りかけると、会場からは大きな拍手が送られた。

また、日本で今後一緒に仕事をしてみたい監督や俳優を聞かれると、カン・ハヌルは少し悩みながら「今、悩んでいる理由はあまりにも多いからなんですけど、すべて言ってもいいですか?」と切り出した。続けて、日本語で「えっと、じゃぁ、まずは・・・」と、日本人のように自然な言い回しで前置きし、「新垣結衣さま。星野源さま。監督の中では、新海誠監督、小島秀夫監督。ゲームが好きなので、龍が如くスタジオとか、本当にご一緒したい人たちがたくさんいます」と明かした。司会者から「ぜひ共演してほしい」と声を掛けられると、カン・ハヌルは日本語で「お願いします!」と念押しし、会場を沸かせた。
一方、ジブリ作品が好きだというユ・ヘジンは、「宮崎駿監督とご一緒してみたいです。ご一緒したい方は…、トトロ、そして『紅の豚』」と、冗談めかしながらも真剣な口調で共演したいキャラクターを挙げ、会場の笑いを誘った。さらに、「そして、是枝監督の作品も好きなので、機会があるかどうかわかりませんが、もしご一緒できたら本当に光栄なことだと思います」と語った。
ファン・ビョングク監督は「私は監督業もしていますが、俳優もしております」と前置きし、「最近、『国宝』という映画を観ましたが、すごく良かったです。李相日監督は私の学校の1年後輩にあたります。ですから、もし李相日監督にキャスティングされたらぜひ出演してみたいです。日本人の役割で」と、俳優としての出演意欲を明かした。
続いて、日本で行ってみたい場所を聞かれると、カン・ハヌルは「これもたくさんあります」と笑顔を見せ、「日本旅行が好きなので、よく日本に来ています。一番最近ですと、岐阜県白川郷に行きました。行ったことのない場所の中で、長野があるのですが、長野県に行ってみたいです」と語った。司会者から蕎麦を勧められると、日本語で「はい。わかりました!」とにっこり応じた。
ユ・ヘジンは「私は昨日とおとといで、軽井沢に行ってきました。そこで温泉もすごく良かったし、こじんまりした街中をジョギングするのも良かったです。駅で食べたうどんがとても美味しかったです。なので、軽井沢が大好きになりました。今後、行ってみたい場所はゆっくりできてくると思いますが、今回は軽井沢が良かったです」と、日本を満喫した様子を語った。
監督は「20年前に浅草の蕎麦屋さんに行ったのですが、その蕎麦屋さんがとても美味しかったことを覚えています。ですから、明日か明後日にお蕎麦屋さんに食べに行きたいと思います」と話した。
イベントでは、この日駆けつけたファンとの交流の時間も設けられた。フォトタイムのほか、抽選で選ばれたファンとのハイタッチ会も行われた。
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