K-コンテンツの成長を脅かす俳優リスク…制作会社もお手上げ

K-コンテンツがグローバル市場で注目を集め、国家戦略産業であり輸出物としてもその座をつかんだが、俳優リスクは変わらず解決していない課題として残っている。最近、俳優チョ・ジヌンの過去の犯罪履歴が明らかになり、tvN最大の期待作である「二度目のシグナル(シグナル2)」の行方が不透明になった事例がこれを端的に見せている。数百億ウォンの制作費と数百人の制作陣が投入されたプロジェクトが、俳優一人の問題で危機を迎える状況に業界の憂慮が大きくなっている。


【製作費と同じように損害も増える】
グローバルオンライン動画サービス(OTT)の国内安着後、韓国ドラマ産業は急成長し、続けて製作費と俳優の出演料、創作者たちのコストも素速く上昇した。業界によるとコロナウイルス以前と比較し、ドラマ製作費は3倍以上に増え、特に主演俳優の出演料の上昇が明らかだ。

俳優キム・スヒョンはtvNドラマ「サイコだけど大丈夫」(2020)で一話あたり2億ウォン(約2000万円)の出演料を受け取ったが、翌年公開されたCoopangPlay「ある日」(2021)では一話あたり5億ウォン(約5000万円)に大きく上昇した。今年公開予定だったDisney+「ノックオフ)でも同じ水準の出演料を受け取ったと知られている。俳優イ・ジョンジェはNetflix「イカゲーム」シーズン2・3で韓国国内最高水準である一話あたり10億ウォン(約1億円)以上の出演料を受け取った。


問題は俳優の出演料が上昇している中で、これに相応する責任構造は整えられていないという点だ。主演俳優の依存度が高い制作環境で、個人の騒動が起きた場合作品公開自体が霧散する極端な状況まで発生している。(2ページに続く)

2025.12.18