JXの公演は半野外のドーム球場ともあり、身体の芯から冷えるほどの寒さではあったが、そんな寒さもなんのその。開演時間が近づくにつれ、ファンの期待と笑顔が満ちあふれ、場内の空気は次第に高揚していく。そして、場内で流れていたJAEJOONG&XIAの「六等星」の音量が大きくなると、場内の明かりも少し薄暗くなり、開演を知らせる合図にファンの期待が高まっていく。2人の歌声に期待を寄せながら聴き入っていると、「♪もうすぐこの夜が明ける」と曲が終わり、会場からは自然と拍手と歓声が沸き起こった。
大型ビジョンに映し出されていた「JX」のロゴが消えると、真っ赤なライトがステージを照らし、JAEJOONGとXIAのナレーションが聞こえてくる。「今こそ僕たちの変わらないアイデンティティを証明するときだ。2人の旅は終わりではなく、新たなスタートに向かって進んでいるということを・・・」と、士気を上げるメッセージが伝えられる。場内に鋭く荒々しいバンドサウンドが響き渡り、JAEJOONGとXIAの姿が現れると、2人のその貫禄のある佇まいにファンは大興奮。そして、2人が客席のほうへ交差して前に進んでいき、「Waiting for Rising sun!」と張り上げる声が響き渡り、会場は一気に高揚感に包まれた。
ステージ演出の炎が激しく飛び交う中、「Rising Sun」、「Purple Line」、「"O"-正.反.合.」などのヒット曲を続けて披露し、オープニングから会場を熱くする2人。エネルギッシュなステージを終えると、ダンスのキツさを物語るように、JAEJOONGがXIAの肩に手を置く場面もあった。
息を整えると、ジェジュンが「こんにちは、僕たちは! J!Xです!」と、JAEJOONGとXIAが手を重ねてJXのマークを作りキメポーズをしてあいさつ。
寒い半野外の会場にも関わらず、ファンが思いっきり盛り上がる姿に、JAEJOONは「ありがとうございます。今日もすごいですね、みなさん。寒い天気の中、会場に来てくださって心から感謝の気持ちでいっぱいです。ここから見ると本当に満席になっていて美しい景色に見えます」と会場を眺めながら感謝の気持ちを伝えた。
オープニングから「頑張った」と振り返るJAEJOONGに対して、XIAは「JAEJOONは久しぶりに踊っているじゃないですか。それが今回のコンサートの見どころです。ぜひチェックしてください!」とコンサートのポイントをファンに伝えると、JAEJOONGが「最初からそう言ったら、逃げ道がなくなっちゃうからさ・・・」と弱音を吐き、そんな2人のやり取りにファンも頬が緩む。
ここまで難なく日本語でトークをしていた2人だが、XIAは前日の公演では日本語がボロボロだったからと心配な面持ち。そんなXIAにJAEJOONは、「昨日はボロボロじゃなかったよ。大丈夫だったよ」と優しくフォローするが、XIAがわざと使っているという「〜そうだ」という言い方が気に入っているようで、XIAが「きょうも楽しくいっても良さそうだ」と言うと、会場からは大歓声が。JAEJOONも「それがいいですよ。おもしろい」と満足げな表情を見せた。楽しい2人のトークをずっと聞いていたいところだが、そろそろ次の曲へ。JAEJOONが「JXのコンサートのラストということで、今年は年末に皆さんと素敵な思い出が作ることができて嬉しいです。最後まで頑張って声を叫んだり踊ってほしいと思います。きょうは僕たちもすごく久しぶりに歌う曲もあるので、みなさんも知っている曲があれば一緒に歌ってほしいです」と伝えると、「Whatever They Say」のステージへ。美しいメロディに乗せて優しい歌声を響かせ、「I believe…」では、ファンが「信じるよ」と韓国語で書かれたスローガンを掲げながら曲間に2人の名前を叫び、ペンライトを左右にゆっくりと揺らしながら2人の歌声に聞き入っていた。
ブラックの衣装から爽やかな衣装に着替えると、タオルを左右に揺らして「SKY」を披露。軽やかなステップに乗せて、ファンも一緒にリズミカルにペンライトを振りかざす。2人はステージを走り回りながら、ハートを作ったり愛嬌を見せたりして可愛さをアピール。「MY Girl」ではファンも韓国語で大合唱し、ファンの美しい歌声に2人も感動していた。
コンサートの前半のラストは、「そして…(Holding Back The Tears)」をセレクト。互いに向き合いながら、心に訴え抱えるような力強く伸びやかな歌声を届けた。
2人のパフォーマンスだけでなく、ソロステージも準備してくれた2人。XIAのステージでは、轟くドラムサウンドと「Hey!」と叫ぶ雄々しい曲「Tarantallegra」からスタート。力強い視線を送りながらダイナミックなダンスパフォーマンスで会場を盛り上げる。続いて、繊細かつパワフルな歌声が魅力の「Flower」、ジュンスの情熱エネルギーを発散させる「ROCK THE WORLD」を立て続けに披露し、ファンの心を震わせた。
JAEJOONは、天高くまで届けるように歌う「Devotion」を1曲目に披露し、「両手をあげて!」と叫んでから「Summer J」を披露。花道を歩きながらジャケットを脱ぐと客席に投げ込んでジャンプをし、「J! J!」と叫ぶジェジュンの声に合わせてファンも大声で叫ぶ。「Glorious Day」では、「一緒に歌ってくれる?」とファンに求めると、「Oh〜!」と叫ぶファンの声を聞いて「いい声だ」と噛み締めながらライブならではの空気感を楽しんでいた。
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