クァク・ギョンテク監督の新作「消防士」、12月公開…実話の響きを伝える

映画「友へ チング」「極秘捜査」「長沙里9.15」のクァク・ギョンテク監督が、映画「消防士」で実話が与えるリアリティーを伝える予定だ。

クァク・ギョンテク監督は2001年に韓国に”チング”シンドロームを起こした自伝的ストーリーを扱った作品「友へ チング」をはじめ、1978年にプサン(釜山)で実際に起こった誘拐事件を扱った「極秘捜査」、インチョン(仁川)上陸の陽動作戦であった長沙上陸作戦に参加した人々を扱った「長沙里9.15」など、リアリティーを基盤とした作品で大きな呼応を得てきた。

クァク・ギョンテク監督のカムバック作である「消防士」は、2001年にホンジェ(弘済)洞の火災事故当時、劣悪な環境の中でも火災鎮圧と全員救助という目的のために投入された消防士たちの状況を描いた作品で、弘済火災事件に関わったソウル西武消防署隊員たちの話を詳細に描いた。

監督がこのように実話事件を映画化することに力を入れている理由は、興味深い素材であるだけでなく、事件の中心にいる人物たちにある。「友へ チング」のジュンソク(ユ・オソン扮)とドンス(チャン・ドンゴン扮)、「極秘捜査」のコン刑事(キム・ユンソク扮)とキム導師(ユ・ヘジン)、「長沙里9.15」のイ・ミョンジュン大尉(キム・ミョンミン扮)と彼に続く学徒兵まで、クァク・ギョンテク監督の視線の先にはいつもつらい事件よりその事件の中心にいる人物のリアルがあった。

「消防士」も最悪の惨事を扱う前に、西部消防署の隊員たちの事情を一つ一つ追いかけ、観客が当時の状況に最大限没頭できるように導く。こうした演出方法について監督は「俳優は実話事件を描くためのパーツではなく、この映画に出演しなければならないという俳優たちの強い動機付けと、これまで消防士を扱った映画とは違う点を与えたかった」とし、キャラクター一人一人に命を吹き込んだ背景について説明した。


出演俳優たちも、クァク・ギョンテク監督だから「消防士」を選んだと口をそろえた。チュウォンは「僕らの世代ならほとんどがクァク・ギョンテク監督のファンだろう。シナリオも良かったが監督が演出するという事実に迷うことなく出演を決めた。現場で監督が俳優たちに詳細に演出指示してくださるので、快適に演技できた」と伝えた。イ・ジュンヒョクは「監督はまさに映画『消防士』というような方だった。カリスマがありながらも温かい、映画の雰囲気に似ていた」と伝えた。

映画「消防士」は12月4日に韓国で劇場公開される。

WOW!Korea提供

2024.11.09