(オフィシャルレポート)
セットリストや演出を変えて大幅にバージョンアップし、米国の「 ロラパルーザ」や日本の「サマーソニック」 などのフェスでも披露した生バンドも加わり、全23曲、 約3時間に渡って東京ドームを熱狂の渦に巻き込んだ。本稿では、 9月4日に行われた公演の模様を伝える。
バンドのグルーヴと光の演出が美しいオープニングから、 東京ドームは熱気に包まれた。ピンク色のレーザーが放たれると、 スクリーンが上がり、 リフターに乗った6人のシルエットが浮かび上がる。 白の衣装でポーズをとった6人は、 ゆっくりとメインステージに降り立ち、 花道をランウェイさながらにさっそうと歩いてセンターステージに 到達すると、再びポーズを決める。1曲目の「I AM」が始まると、 特大級のファンコールが大きくドームに響き渡った。3曲目の「 Blue blood」までいっきに駆け抜けたが、 花火や銀テープなど冒頭から華やかな演出が彩りを添えた。 軽い挨拶の後、アリーナ公演とは異なる「Blue Heart」、「Holy Moly」でムードを一変させる。そして、大ヒット曲「 Eleven」で、さらにファンの熱気を高めていった。
「Shine with me」は、IVEとDIVE(IVEファンの総称) にとって特別な意味を持つ楽曲だ。 ウォニョンがDIVEへの想いを込めて作詞したこのバラードは、 メンバー一人ずつがボーカルをリレーするように歌い上げる。 パフォーマンスでは、大きな花園のセットが登場し、 幻想的な雰囲気を醸し出した。メンバーたちは、 ピンクのキュートな新衣装に身を包み、 曲の感動的な雰囲気をさらに引き立てた。歌声とともに、 メンバーの想いがファンに真っ直ぐに伝わっていくような、 心温まるステージとなった。
トークでは、「この大きな会場でWaveが見たい!」 というIVEに約48, 000人がペンライトで巨大なWaveを作り出すと、「 めっちゃキレイ」とメンバーたちが感嘆。 美しい光景を堪能した後は、ガウルから発せられた、「 ここ東京ドームで、 私たちの未発売の曲をサプライズで公開しちゃいます!」 という衝撃発言に会場から「ウォー」という雄たけびが上がる。 レイが「良い機会をいただけて、デヴィッド・ ゲッタさんと作業をしました。 その曲を東京ドームで初披露します! 特別な曲なのが、聴いたらわかると思います」と言うと、 流れ出したのは、坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」 のメロディー。 そのメロディーにメンバーたちの柔らかな声が乗り、 ハウスのビートと共に曲が展開していく「SUPERNOVA LOVE」にドームが熱狂。 そのまま初パフォーマンスとなる日本の新曲「CRUSH」 に突入したが、この特別な2曲は、 この日のハイライトといえるだろう。
中盤は、2人ずつのユニットステージが見どころとなったが、 ユニットステージ前のMCを盛り上げたのが、 ツアー恒例のユジンとイソの「ヘヘズタイム」だ。毎回、 SNSで話題のチャレンジに挑戦しているこの2人。ユジンが「 数えたら、今までに35回のヘヘズタイムをやってきました」 という。36回目のヘヘズタイムでは、超ときめき♡宣伝部の「 最上級にかわいいの」に挑戦し、 かわいいポーズを決めて大きな拍手を集めた。そして「 東京ドームスペシャルがあるかも」 とユニットステージへの期待を高めると、ユジンがフロアごとに「 叫べー!」と盛り上げて勢いをつけた。
最初のユニットは、ガウルとレイ。まずはソロで、ガウルが「 新しい振付になった」というアリアナ・グランデの「7 Rings」をセクシーにパフォーマンス。続くレイは、「 IVEがついに東京ドームに来られたので、 日本の曲を披露したくて」と、ORIGINAL LOVEの「接吻」をセーラー服姿でキュートに歌った。 そして2人が揃うと、「東京ドーム、盛り上っていきましょう!」 と勢いをつけて、スパイス・ガールズの「Wannabe」 を歌い、最後に2人でセルカ撮影をした。ウォニョンとリズは、 プリンセスのような衣装で「塔の上のラプンツェル」の「When Will My Life Begin?」を歌ったが、途中で花かごの花びらをまいたり、 リズがピアノを弾いてウォニョンとのハーモニーを聴かせるなど、 ガーリーで幻想的な世界観で魅了した。ユジンとイソは、 かわいい「ヘヘズタイム」 とは真逆のセクシーかつパワフルなステージをリトル・ ミックスの「Woman Like Me」で展開。全身黒の衣装で、 カッコいいダンスブレイクを披露して会場を沸かせた。
ユニットステージの後は、 ホラー映画のような新しいブリッジ映像が導入されると、「 Hypnosis」でそのイメージを引継ぎ、 古い洋館セットの中で白い布を使った印象的なパフォーマンスを展 開。そして今夏の「サマーソニック」でも盛り上がりを見せた「 Accendio」で再び大きなファンコールが上がると、 メンバーたちも「皆さんの声が大きくて驚きました」 と感動の表情を見せた。
トークを挟んだ後は、ウォニョンが「一番IVEらしいステージ」 と称するブロックに突入。ガウルの「 IVEの魅力にDIVEしてくださいね。DIVE、Let's dive!」という掛け声を合図に、「LOVE DIVE」がスタート。イントロが流れると同時に、 会場には大きな歓声が沸き起こり、ダンスブレイクでは、 息の合ったファンコールがさらに大きくなり、 会場の熱気は急激に高まった。ウォニョンが「東京、 盛り上がっていきましょう!」と煽った「Kitsch」では、 曲が進むにつれ、見事な一体感が作り上げられていった。
アンコールの「WOW」と「Mine」では、 メンバーたちが2台のトロッコに乗ってアリーナフロアへ降りて一 層ファンの近くへ。 メインステージに戻ると初パフォーマンスとなる日本オリジナル曲 「Will」で楽しいムードを作り上げた。
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