2015年9月13日(日)に東京・渋谷大和田さくらホールでキュジョン コンサート「Fall In Love With KYU」が行われた。
2005年6月にSS501のメンバーとしてデビューした彼は、その後ソロでも活躍。2012年7月に入隊。2014年7月に除隊後、歌だけでなくドラマやミュージカルなどでマルチな才能を見せる。
そんな彼の待ちに待った公演に多くのファンがつめかけ、開演前から会場の雰囲気は興奮ぎみに。グッズも早々にソールドアウトと根強い人気を窺わせる。
さくらホールの客席は一面ペンライトのパールライトグリーンで染まった。大きな歓声の中、一曲目「ホシゾラ」が流れ、ゆっくりと登場するキュジョン。彼の優しい歌声に会場中が聴き入る。続く、二曲目も一曲目の「ホシゾラ」に続き、SS501の「下手な告白」。キュジョンが歌い始めると客席から悲鳴にも似た歓声が上がり、その様子に彼もにっこりとほほ笑む。「皆さん、こんにちは。SS501のキラキラ光るキュジョンです!」とあいさつ。ファンの温かい出迎えに笑顔で応え、「今日は公演に来てくださって本当にありがとうございます」と続け、「次の曲は皆さんが一緒に歌ってくれないと完成しません。みんなOKですよね?」と問いかけるキュジョンにファンも声を上げて応えた。
「サビの部分を一緒に歌ってください」とひとまず練習を始め、ファンとの息もぴったりあったところで「完璧です!」と「Get Ya' Luv」を披露。「皆さん歌上手ですね。みんなでデビューしましょう(笑)」というキュジョンに思わずファンの笑顔もこぼれる。
ここまで一人で進行していたキュジョンだが、「とても緊張しているから…念のため(笑)」とMCと通訳を紹介。ここからは3人で進行。「昼公演は緊張で汗がすごかったけど今は半分に減ったね」とMCに指摘されると「さっき出てしまったのでもう出る汗がありません(笑)」とユーモアたっぷりに返しながらも「いつもステージに上がる前は緊張するんですけどステージから皆さんを見ると安心します」とファンに優しい眼差しを向ける。今年でデビュー10周年を迎えながらも「かわいい部分もいっぱい持っていて…それも楽しみに」というMCに「今日からかわいいを担当します!」というキュジョン。「ジョンミンとどっちがセクシー担当かけんかしたんですけど敵いませんでした(笑)」とお茶目に笑うキュジョンに客席からも笑いが。
今回のコンサート名「Fall In Love With KYU」の話になると「日本デビューシングルの『愛を描く』で一度“愛を描いた”ので、今度は“恋に落ちてみてはどうか?”と思い、決めました」と語った。「トークだけでなく、音楽も」と特別にピアノヴァージョンにアレンジされたSS501デビュー曲「警告」、続けて「Love Ya」を披露。かわいいだけではない、自身の魅力を見せつけた。激しいダンスパフォーマンスでも知られていたSS501。「(「警告」をグループで歌っていた際)僕のパートは歌い始めてから2分30秒後。なので、今回歌ってみて僕のパートはすごくよかったんだなと思いました(笑)」と語るキュジョン。「当時は、そんなこと考える暇もなかった」と当時息切れをしながらパフォーマンスをしていた様子を再現。「僕がこうやって苦労して(歌って)いるとき、メンバーはこうしています」と後ろ向きに立った際には客席から大きな笑いが起こった。ちなみに前から見るとかなりしんどそうに息切れしていたそう。
「次の曲、聞いてみましょうか?」と流れてきたのは「僕の頭が悪くて」。甘くせつない歌声に会場はうっとりと聴き惚れる。次は韓国でのソロデビュー曲「YESTERDAY」。SS501の中で一番最後にソロデビューをしたキュジョン。「(「YESTERDAY」で活動した際)他のメンバーから良いアドバイスをもらった?」との質問にゆっくりと考え首をかしげながら「잘해(ちゃんとやれよ)と」といわれたと答えるキュジョンに客席からは笑いが。
「YESTERDAY」の後は自身も出演したドラマ「S.O.S 私を助けて」のOST「あなたの日々に」をファンの前で初披露。「S.O.S 私を助けて」は2001年に日本TBSで放送されたドラマ「ストロベリー・オンザ・ショートケーキ」を原作としたドラマであることでも話題を呼んだ。この秋からDATVでの放送も決定。「演技は難しいけど大好きなので…」と日々努力を惜しまないキュジョンだが悩みがあると告白。それは「かっこいいことができない」こと。会場中から「えー!?」という声が上がるが、「ヒョンジュン兄さんがやっているようなかっこいい役は僕にはできないと思う。練習してみたんだけど…」といい、SS501のリーダー キム・ヒョンジュンの“ちょっとぼんやりとした目をしながら女性に近づくときの表情”をマネしてみせるキュジョン。そんな彼の姿に会場は笑いに包まれる。
ここでミュージカルに出演した際の話も。ピアノの演奏にも挑戦したキュジョンがその場でピアノ演奏を披露。余裕に見える笑みを浮かべながらさらっと弾いてしまう彼の姿に観客はくぎ付けに。弾いている最中は余裕に見えたキュジョンだったが、楽譜も読めないという彼はこの曲を習得するのにかなり苦戦したのだとか。
続いて、ミュージカルで歌った曲をアカペラで披露。ファンにとっても貴重な時となった。次に「(ピアノヴァージョンで歌うことになり)歌詞を改めて見直して曲を聴いて泣いてしまった」という「BE A STAR」を歌唱。SS501の他の4人のメンバーのお面をつけたダンサーとパフォーマンスを始めるとファンの歓声がひときわ大きく湧き上がった。ここでファンの笑顔を見て「写真を撮ろう!」とセルカ棒を持ち出し自ら撮影。満足のいく写真が撮れたのか満足げなキュジョン。ダンサーが舞台を下りると「(SS501の)みんなに会いたい」とつぶやくキュジョン。「今まで皆さんにいただいた愛にお返しをするために真心をこめて歌った歌です。聴いてください」と自身が作詞作曲した「君へ…~僕らのストーリー~」を続けた。途中で気持ちが高ぶり目を潤ませるキュジョンにファンも優しく声をかけた。ここでMC、通訳が舞台を下り、韓国語ヴァージョンでのリリースも決まった「愛を描く」を初披露。
ダンスパートの一曲目は先ほどピアノヴァージョンも披露した「YESTERDAY」。また違った魅力の「YESTERDAY」を見せた。続けて「Wuss Up」。バラード曲の時とはまったく違うワイルドな一面も見せる。久しぶりに披露するという「Deja Vu」、「UR Man」、「Love Like This」とファンにはたまらない曲が続く。
「日本で豪雨があったと聞きました。僕だけでなく、周りの友人も心配しています。早く日常を取り戻せるようにみんな力を合わせて乗り越えていってほしいと思います」と大雨での被害を心配する場面も。
「次の曲が最後の曲です」とキュジョンがいうと会場から「いやだ!」と声が上がる。困った顔を見せながらも「最後の曲も一緒に楽しんでください!」と「Summer Love」を披露。ファンに近づき、同じ目線でキュジョン本人も楽しそうにパフォーマンス。再びメンバーのお面を被ったダンサーがケーキを持って登場。ファン、ダンサーとファーストミニライヴ開催を祝った。惜しまれながら舞台を下りるキュジョン。しかしすぐにアンコールを求める声が。ファンの期待に応え、再び舞台に上がるキュジョン。SS501メドレー「Kokoro」、「Distance~君とのキョリ」、「Lucky Days」を立て続けに届け、たくさんの愛に包まれたコンサートは大盛況の中、幕を閉じた。
10月26日(月)には「“愛を描く”メイキング DVD+写真集」の発売も決定。9月14日(月)にはその予約者対象でサイン会もタワーレコード渋谷店で行うキュジョン。これからますますの活躍が期待される彼から今後も目が離せない。
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
■キム・キュジョン JAPAN OFFICIAL WEBSITE:http://www.kimkyujong.jp/
【キュジョン「“愛を描く”メイキングDVD+写真集」】
2015年10月26日発売
価格:4,500円(税別)