「イベントレポ」4年ぶり開催の「a-nation 2024」、浜崎あゆみ、東方神起ほか総勢19アーティストの 競演と多彩なサプライズで5万人が熱狂、2024年の夏を豪華絢爛に締めくくる。

■Red Velvet■
デビュー10周年を迎えたRed Velvetは「WILDSIDE」での幕開けからハイトーンなボーカルに小気味よいラップ、セクシーな身のこなしと妖艶さで観客たちを惹きつけ、対照的に「G線上のアリア」をフィーチャーした「Feel My Rhythm」では、厚いハーモニーが響き合い、5人の笑顔と清らかなオーラが会場中に広がっていく。「今日、良いエネルギーをたくさん受け取ってほしいです」と語ったあと、「私たちが心に抱いていた気持ちを表現した曲」という日本オリジナル曲「Aitai-tai」を披露。 そして豪雨の中を花道へと進み、びしょ濡れになりながらパフォーマンスした「Swimming Pool」は自然の演出が重なってドラマチックでもあった。笑顔いっぱいに届けた「Red Flavor(JP ver)」に続き、最新曲「Cosmic」を日本初披露。流れるようなボーカル&ダンスでクールに締めくくった。
■SHOOTING ACT:美麗-Bi-ray-■
YOSHIKIのプロデュースにより結成された4人組の美麗-Bi-ray-がシューティングアクトで出演。4オクターブを奏でる4人は全員ミドルティーンながら、そのボーカル力は本物。YOSHIKI節満点な「Butterfly - short ver-」の流麗なメロディを見事なハイトーンで歌い上げて、今秋のデビューを前に、観客たちに大きな衝撃を与えた。
■倖田來未■
WARNINGテープが巻かれたような刺激的な衣装で登場した倖田來未は、オープニングから大ヒット曲「キューティーハニー」で熱く盛り上げると、ダンサーと共に花道に出ての「IS THIS TRAP?」で会場を更なる熱狂へと導いていく。「今日も一番の盛り上がりをみなさん、期待してますから!」と「め組の人」では観客たちと一緒に“めッ!”の振りでテンションを上げ、「WIND」では伸びやかなボーカルを響き渡らせて圧倒。「WON'T BE LONG」では「歌うよ!」「踊るよ!」と呼びかけながら掛け合い、炎が打ち上がる「XXX」「BE MY BABY」と“クイーンオブライブ”の名をそのままの怒涛のステージを見せた。「みんなが濡れているから私も濡れちゃおう」とペットボトルの水を自身にかける場面も。ダンサーと共にハードなダンスを見せる「Vroom」までエナジーを燃やし尽くすと、最後は観客たちとタオルを回しての「Poppin' love cocktail」へ。限界突破したパワフルなステージで観客たちへ強い愛情を示した。
■Da-iCE■
生バンドによるSEに乗せてリフトアップで登場したDa-iCE。花村想太と大野雄大が「CITRUS」のサビをアカペラで歌い上げて会場を一気に惹きつけ、続く「Kartell」で観客たちのテンションを上げ、さらに「Clap and Clap」でクラップを巻き起こし、ストリーミング再生1億超えで大きな話題を呼んでいる「I wonder」でハッピーな雰囲気に包み込んだ。続けて再び「CITRUS」を今度はバンドとダンサーも交えて披露。 突き抜けるハイトーンボーカルに情感豊かなダンスでしっとりとさせたあとは、一転「Story」ではロックに疾走。雨と汗に濡れたステージパフォーマンスを熱く届け、「ここにいるみんなででっかい花火打ち上げようぜ!」と始まったサマーソング「スターマイン」ではGENERATIONSの白濱亜嵐が乱入して一緒にパフォーマンスする豪華なコラボレーションが実現。曲が終わったと思わせて何度も再開させる展開で『a-nation』ならではの時間を楽しませた。
■GENERATIONS■
2017年以来7年ぶりの『a-nation』出演となったGENERATIONSは、「エンドレス・ジャーニー」でハッピーな幕開け。片寄涼太と数原龍友のボーカルに乗るパフォーマンスは、続く「Diamonds」で一気にタフなものとなり、噴き上がる炎も相まって不穏なムード満点に。さらに会場を大きく揺らす「AGEHA」でエネルギーをさらに上昇させ、EXILEのサマーソング「SUMMER TIME LOVE」では花道に飛び出して観客たちの間近に迫り、6人でのシンクロダンスで甘い時間を演出していく。アニメ『ONE PIECE』の主題歌「Hard Knock Days」ではDai-CEも参加しての競演、そしてDai-CEの「DREAMIN' ON」も続けて一緒にパフォーマンスする熱い『ONE PIECE』の主題歌コラボが実現した。ラストは観客たちと全身でY・M・C・Aの4文字を作る「Y.M.C.A.」で会場をひとつにし、「みなさんマジで最高です。やっぱり夏は『a-nation』がないとダメですね!」と4年ぶりの開催に感慨を表した。
■SHOOTING ACT:Che'Nelle(シェネル)■
シューティングアクトのラストは、オーストラリアのアーティスト・Che'Nelle(シェネル)。日本でも大ヒットした「Baby I Love You」から「SOS」と、透明感とエモーションを併せ持った歌声を聞かせていく。「You Guys, Happy?」と煽ってからは「Happiness」「Believe」を日本語で歌唱。日本のドラマや映画主題歌に数々起用されてきた、表現力豊かな歌声を堪能させてくれた。
■シークレットアーティスト:TRF■
味の素スタジアムを大熱狂の渦にしたのが、シークレットアーティストのTRF。「『a-nation 2024』みんな元気だった?」とYU-KIが大ヒット曲「BOY MEETS GIRL」を歌い上げ、さらに「EZ DO DANCE」へと続けて、「『a-nation』! 会いたかったぜ!」とDJ KOOが叫び、大歓声を呼んだ。SAM、ETSU、CHIHARUの3人も変わらぬタフなステップとダンスを見せ、ラップでさらに盛り上げたDJ KOOが「まだまだブチ上がっていくぜ!」と声をあげると、青く光るうちわが大きく揺れて会場は一大レイブの様相となる。「survival dAnce~no no cry more~」になるとYU-KIもダンサーたちも笑顔で手を振りながら花道へ進み、「TRFはみんなのおかげで30周年を迎えました! まだまだ突っ走っていくぞ!」(DJ KOO)と、自身のデビュー30周年を『a-nation』の観客たちと共に祝った。
■浜崎あゆみ■
歴代のライブ映像からカウントダウンし、壮大なオーバーチュアから赤いフラッグが続々と入場してスタートしたのは浜崎あゆみのステージ。リフトアップした壇上で側近を脇に、金のロゴが抜かれたフラッグを掲げられ、生バンドに荘厳なオーケストラアレンジが加わった「Boys & Girls」を堂々と歌う姿は、まさしくクイーンの風格。続く「Fly high」ではポンポンを振りながらチアリーダーたちとステージを行進してさらに盛り上げた。一転「fairyland」で優美なパフォーマンスで魅了したあと、リフターに1人座って「HANABI」を歌い上げ、想いに溢れたエモーショナルな歌声と表情は胸に迫った。続いてゲストとして浦田直也が登場すると、背中合わせになって彼をフィーチャリングした「ANother song」を一緒に熱唱し、バラード曲でのズバ抜けた表現力で圧倒した。さらに「Greatful days」からスタートしたメドレーで観客たちを沸かせ、「WOW WAR TONIGHT」では浦田とデュエットし、電飾のフロートに乗ってアリーナへと漕ぎ出していく。そのまま「glitter」「You & Me」と会場を一周し、ステージに戻ってからの「evolution」で力強く声をあげたメドレーをフィニッシュ。さらに「BLUE BIRD」では次々とアクロバットを決めるダンサーに囲まれながら、芯のある歌声を聴かせて爽快な高揚感を生み出した。最後は優しさに溢れた「July 1st」で、バンドメンバーやスタッフ、配信視聴者、そして足を運んだ観客たちに感謝を伝え、火花の柱が上がる中、ステージを端から端まで駆け抜けてダンサー陣や浦田とハイタッチ。花道へと駆けての「『a-nation』ありがとうございました!」と全精力をステージに注ぎつくす圧巻のパフォーマンスで観客たちを魅了した。
■東方神起■
4年ぶりの開催となった『a-nation』のために特別なセットリストを用意した東方神起は、火花の爆発音と共にステージにリフトアップで登場し、「Rising Sun」からスタート。炎が上がる中、デンジャラスなムードを醸しながらラップを放ち、グルーヴィーに会場を揺らすと、ユンホはフロアに膝をついて叫びを上げる。続く「B.U.T(BE-AU-TY)」ではダンサーたちとシンクロ率の高いダンスを、観客たちとはコールを繰り出した。チャンミンの「今日、みなさんのためにもっともっと一生懸命頑張って、楽しいステージをお届けしたいと思います」と語った通り「Share The World」で力強いボーカルを掛け合い、高まったテンションを会場中へとシェアしていく。夏に相応しい爽やかさがクセになる「Lime & Lemon」、自身の『a-nation』への出演は6年ぶりとなることにちなんで「1stアルバムの中から懐かしい曲を」(ユンホ)と「Heart Mind and Soul」と、珠玉のバラードを、静かな、けれど高い熱量で歌い上げた。「どうして君を好きになってしまったんだろう?」では花道の先で歌い上げる2人と、赤と青が会場いっぱいに揺れる壮観な景色を描いた。「もっともっとアゲアゲでいきたいと思います」と続けたのは「Why? [Keep Your Head Down]」で、東方神起の真骨頂とも思えるアグレッションを発揮。
打ち上がるファイヤーボールに巻かれながら、パワフルかつ危険な香りの漂うダンス&ボーカルでスタジアムを包んだ。「OCEAN」ではそれぞれフロートに乗りアリーナへと出航。アリーナの一番後ろで交わった2人は向き合って「Somebody To Love」を歌い、フロート上からフリスビーを客席へと投げ込んでいく。熱狂の度合いを増した中、最後はサマーチューン「Hot Hot Hot」で<夏の恋はFireworks/火遊びに少し付き合ってよ>と歌うと、ステージの上から本物の花火が次々に打ち上がるドラマチックな演出で2024年の『a-nation』はフィナーレへ。最高潮の盛り上がりの中、観客たちと来年20周年を迎える彼らの「We are T!」掛け合いで、8時間に及んだ『a-nation』の幕を閉じた。
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2024.09.02