東方神起チャンミンが、痛みがいっぱいつまった涙で視聴者の胸を痛めた。
27日に放送されたMBCの水木ドラマ「夜を歩く士」の第16話では、キム・ソンヨル(イ・ジュンギ)の意志を再度確認して鬼(イ・スヒョク)を倒すための計画をはかるイ・ユン(チャンミン)の姿が描かれた。
イ・ユンは、キム・ソンヨルが昼でも歩き回ることができる秘訣である黒いドポ(男子が上着の上に羽織る袖が広くて長い 礼服)を持っていた。ユンは服の下にドポを直接着て歩きながら鬼の目を欺いた。その頃黒い覆面団が鬼に捧げられる女たちを救出する事件が多く起った。キム・ソンヨルは、黒いドポを着て覆面をした男と会った。直接キム・ソンヨルの前に現われたその男はイ・ユンだった。イ・ユンは「今この場で私に信頼をくれるか」と言って再度キム・ソンヨルの意志を確認した。イ・ユンは「命までも投げ出す準備ができている」と民のために鬼を倒そうという意志をもう一度現わした。
イ
・ユンは、いくら鬼を倒すためでも人を犠牲にすることはしないと決心した。祖父を失い友を失い、胸が張り裂けるような痛みを経験したからだ。イ・ユンは「もう誰も犠牲にさせないで鬼と立ち向かうつもりだ。たとえどんな人でも民を供え物に捧げる事はしてはいけない。人を殺す秘策はこれ以上必要ではない」と誰かを犠牲にして勝利を得たりはしないと言った。
イ・ユンは友であるノ・ハギョンの死の瞬間を見る痛みを再度経験しなければならなかった。吸血鬼になったノ・ハギョンは、自分の祖父を襲おうとした。イ・ユンは決然とした表情でノ・ハギョンに弓をむけた。しかしどうしても友直接殺すことはできなかった。人間だった時のイ・ユンとの記憶を思い浮かべたノ・ハギョンは「殺してください」と言ってイ・ユンの手をつかまえて自分の心臓に刀を差した。
チャンミンはこの日も強い面と弱い面が共存したイ・ユンの姿を、時には断固たる表情と口調で、時には痛々しい涙で描き出した。王妃に「これ以上人の犠牲はなくす」と言う時には王としての堅い意志が輝いた。鬼の命令に従う振りをしながらも黒いドポ団を組織し、キム・ソンヨルを急き立てる強い口調は王の気概を見せた。
人間としての死に続き、吸血鬼としても死を迎えたノ・ハギョンの最後を経験するシーンでは、彼の涙の演技に胸が痛かった。
ノ・ハギョンに矢を放ったイ・ユンの顔には吸血鬼になった友を殺すしかない固い決心が込められた。人間の姿に戻ったの・ハギョンに対した時は、刀を握った震える手と目つきでどうしても殺すことができないイ・ユンの心情を表現した。絡みあう視線はふたりがの友情がどれほどすごいものかを感じることができた。ノ・ハギョンの死体を胸に抱いて息がつまった様にやっと吐き出した「 ハギョンよ」という呼びかけは、イ・ユンがどんなに大きな痛みを経験しているのかを現わした。涙がにじんで充血した眼差しで吐き出した「私はこの鬼を」という一言にはイ・ユンのすべての怒りが内包されていた。
イ・ユンは民を吸血鬼の手の内から救うために愛する人々を失う犠牲を経験した。痛みを感じながらイ・ユンの意志はもっと強まり、そんなイ・ユンを演じるチャンミンも固い決心と傷をすべて抱きかかえた演技でイ・ユンという人物に対するネーム・バリューを高めている。劇が絶頂に達しながら、残った4話でイ・ユンが見せる行動と、そんなイ・ユンをチャンミンがどのように描き出すかに期待がかかる。