“血ケッティング”から数億ウォン台の“代理チケット予約”へ…韓国で問題になっているチケット詐欺の実情とは

代理チケット予約は、“信頼”関係を基盤に取引が行われる。1回の利用で望む座席をゲットする“喜び”を味わえば、この顧客は“代理チケット予約”を粘り強く利用する“忠誠顧客”になる確率が高い。さらに代理チケット予約は、個人IDとパスワードで前売りを行い、コンサート現場での本人確認手続きでも問題なく入場することができる。もちろん、これを悪用した犯罪が起こることもあり得る。ある弁護士は、「住民登録番号をもらいIDを移したり、アカウントを移す場合によって、オンラインで少額の貸し出しが発生するなどの多様な犯罪が生じる可能性がある。しかし、個人同士の取引は禁止することができるような、明確な規定がなく注意が必要だ」と話した。


代理チケット予約の“手数料”は、千差万別だ。細々と2~3万ウォン(約2~3,000円)程度のチキンの値段のような金額を支払う場合もあるが、最小チケット値の2倍~数十倍以上を支払う場合もある。特に、海外ファンがTwitterを通じてたくさん利用し、大多数のK-POPグループ公演の前の席は海外ファンが占める場合も多いということが、業界とファンの説明だ。

韓国ボーイズグループ「Stray Kids」のファンで、普段から代理チケット予約をよく利用する韓国女性は「最近、代理チケット予約をする人たちが多く、費用がかなりたくさんかかった」とし、「1~5列の場合、追加金で20万ウォン(約20,000円)以上を払っていたが、現在は50万ウォン(約50,000円)以上かかる」と明かした。

“呼び値が買い値”である場合も多い。その上、数百~数千万ウォン(数十~数百万円)に達する場合まで生じた。特に、中国などお金を持っている海外ファンは、ファンミーティングから音楽番組の事前収録まで代理チケット予約をし、粒ぞろいの座席をすべてゲットしている。韓国国内ファンの間では、海外ファンが大金をかけて良い席を独占していることに、不満の入り混じった声も出ている。

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2023.06.27