ペ・ドゥナ主演!映画「あしたの少女」(原題:次のソヒ)、日本公開決定

本作は、2部構成となっており、ソヒが実習生としてコールセンターで働く前半のパートは、物語のベースになった実際の事件を忠実に再現。もうひとりの主人公、刑事ユジンが登場する後半はチョン監督の創作で、韓国の労働問題を追及してきたジャーナリストらに触発され、ユジンのキャラクターを構築したという。ひとつの事件をふたつの視点で描くという着想からしてユニークだが、ユジンがソヒの足取りを追体験していく捜査のプロセスは、ふたつの異なる時間軸が共鳴するような感覚をも観る者にもたらす。それを象徴するある印象的なシーンの“光”をモチーフにした演出は、観客それぞれの想像力を刺激せずにはいられない。

事件の真相究明に執念を燃やすユジンに扮するのは、日本映画やハリウッド映画でも活躍し、是枝裕和監督作品「ベイビー・ブローカー」も記憶に新しいペ・ドゥナ。前作「私の少女」でタッグを組んだチョン監督は、当初からペ・ドゥナの起用を想定して脚本を執筆。一方、ソヒ役にはフレッシュな新進女優キム・シウンが抜擢され、競争社会の底辺であえぎながら懸命に生きようとした少女の心情をこのうえなくリアルに表現した。

今回、解禁されたポスタービジュアルは、輪郭がはっきりせず、その表情も視線もはっきりとしないユジンの姿と、その奥で、まっすぐこちらを見つめる主人公ソヒの憂いある眼差しを捉えたものとなっており、「あなたの見えない眼差しを私は見ている。」というキャッチコピーが添えられている。“あなた”と“私”。それらが、“ソヒ”と“ユジン”のどちらを指しているかの捉え方によって、意味合いが異なるコピーとなっている。


なぜ、ごく普通の高校生が自死を選ばなくてはならなかったのか。どうして、周囲の大人たちは救いの手を差し伸べなかったのか。社会の今を鋭く見すえ、これらの問いを投げかける本作は、英語題の「Next Sohee(次のソヒ)」が示す通り、ソヒのような犠牲者を二度と生み出すべきではないという願いをこめて作られた。ソヒの“生きた証”がスクリーンに映し出されるエンディングは、この映画にきらめくかすかな希望として、あらゆる観客の胸を打つに違いない。

『あしたの少女』
8月25日(金)より、シネマート新宿ほか、全国公開
配給:ライツキューブ
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■スタッフ・キャストクレジット
監督・脚本:チョン・ジュリ『私の少女』
出演:ペ・ドゥナ、キム・シウン
チョン・フェリン、カン・ヒョンオ、パク・ウヨン、チョン・スハ、シム・ヒソプ、チェ・ヒジン
■その他
英題:NEXT SOHEE
作品情報:2022/韓国/5.1ch/138分/DCP
公式HP:https://ashitanoshojo.com/

WOW!Korea提供

2023.05.15