「インタビュー前編」クォン・ユル、「ゴハン行こうよ」は甘い休暇

 

20150627-ky-1金持ちのお坊ちゃま、能力のあるキャリア官僚、愛する人に全てを捧げるロマンチックな男、男友達といる時は悪口を言ったりためらったりしない気の小さい人、この完ぺきな“詐欺”キャラクターは、tvNドラマ「ゴハン行こうよ2」の男性主人公イ・サンウだ。これをリアルに演じたのが俳優クォン・ユル。

クォン・ユルにとって昨年、KBSドラマ「天使の罠」に続き2回目の主演となった「ゴハン行こうよ」は、tvNの月火ドラマ史上初となる視聴率3%の壁を破り、大衆から広く愛された作品である。クォン・ユルは、より親しみのある俳優となり、認知度も一気に高まった。

映画「鳴梁」で成功の甘い味を存分に味わったが、撮影が進むにつれてファンの熱烈な反応を得たのは今回が初めてだったという。「『ゴハン行こうよ2』は僕にとって甘い休暇のような作品」と言う劇中のサンウから抜け出したばかりのクォン・ユルに話を聞いた。

「“大衆に親しみのある俳優になるコンテンツは何か”ということについて長く悩みました。“料理”というものほど親密度の高いコンテンツはありませんでした。だから今作の出演を決めました。」

「ゴハン行こうよ2」の撮影が終わったのは、ちょうど一週間前で、(韓国で)最終回が放送されたのは一日前。相変わらずオンラインではファンが作品の余韻に浸っている。そんなとき、クォン・ユルが振り返る「ゴハン行こうよ2」は、なぜ“甘い休暇”のような作品なのか?

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「劇中のスジ(ソ・ヒョンジン)がデヨン(ユン・ドゥジュン)を見つめながら流れるナレーションがありました。『一晩の夢のような時間』というのですが。この作品はすぐに関心が集まった作品でした。まるで夢を見ているような気分でしたよ。だけど浮き立たないようにしています。次のステップに移るためのいい休暇、甘い休暇として覚えておくことにしました。残念だけどこれからは再び日常に戻って走り続けるつもりです。」

すごく久しぶりだと言った。韓国で2007年に放送されたドラマ「走れサバ!」をはじめ、「ワーキングママ〜愛の方程式〜」、「お嬢様をお願い!」、「普通の恋愛」、「優雅な女〜スキャンダルな家族〜」そして「天使の罠」といったドラマ、そして「ビースティ・ボーイズ」、「嘆きのピエタ」、「イントゥギ」、「鳴梁」といった多くの映画。クォン・ユルが「ゴハン行こうよ2」を甘い休暇だと言ったのは、これまで歩いてきた俳優としての道があまり順調ではなかったからだという。

「大変だった時ですか?たくさんありますよ。俳優の道は何だろうか、なぜか山を登る過程のようでした。『ゴハン行こうよ2』が終わった今、景色がとてもいい中腹くらいのところにいる気分です。これまで『どこまで登らなければならないんだろう』とか、『この山をなぜ登らなければならないんだろう』という疑問がわいて、焦って走ったら息切れしたこともあります。そういった過程で足に水ぶくれができたり、その傷が癒えて足が丈夫になったり、呼吸も調節できるようになりました。荒波を経験してピンチも乗り越えながら、それなりに訓練できたんですね。その代わり、この絶景に酔って中腹に留まらないようにしようと思っています。」

もちろん今の報奨は、すべて自分の努力だけで得たものだとは言わない。「ゴハン行こうよ2」でこういった養いの時間を得たことは、すべて周りの人のおかげだと謙遜している。

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「脚本家の先生がサンウに多くのことを投げてくれたので、俗に言う“板を敷いてくれた”おかげでできたことだと思います。また先生は現場でも僕をサンウにしてくれました。この時間を楽しめるようにしてくれたことに対して、みんなに感謝したい気持ちです。」

共演したユン・ドゥジュン(BEAST)、女優ソ・ヒョンジンなど先輩・後輩に対する話も忘れない。ドラマが放送された時に開かれた記者歓談会で、ひときわ雰囲気を主導したのはクォン・ユルだった。

「年齢的には僕が一番年上なので、責任の意識がありましたね(笑)。みんなとは本当に親しくなりました。こうなると演じる時にもっと果敢になれる気がします。疎通ができれば余裕ができ、感情をとらえる時にはお互いに役立てるんです。演技は壁を見ながらするものではないですからね。もちろん、あまりに親しくなりすぎて本質を失うことは警戒しなければなりません。」

そして誰もが気になる「シーズン3」について聞いてみた。

「俳優同士ではシーズン3について何も話しませんでした。俳優と作品は“縁”だと思っています。すごくやりたくてもできないこともあるし、あまりやりたくなくてもやらなければならない状況もあるし…縁で結ばれるように自然にめぐり会うことが正解のような気がします。」

WOW!korea提供

2015.06.27