韓国ドラマの中には、出演者たちが歌うシーンがよく出てきます。ノレバン(カラオケルーム)で騒ぐシーンもおなじみです。なぜ、あれほど歌う場面が多いのでしょうか。
バラードは最高
どこの国の人も歌は大好きでしょうが、とりわけ韓国には歌が好きな人が本当にたくさんいます。
歌だけでなく踊りも大好きで、宴会が一転して民族舞踊大会になるということも日常茶飯事です。
とにかく、祝宴が多い国ですから、余興として歌がかならず出てきます。特に、韓国の人が好きなのがバラードです。
なんといっても、バラードは情感たっぷりに歌いあげることができます。これが、韓国の人たちの心情によく合います。
なぜならば、人間の情を大切にする韓国では、何か心を動かされるものに特別な価値観を見いだす傾向が強いのです。だからこそ、聴いている人の心を動かせるようなバラードは最高、というわけです。
こうした歌好きな国民性を反映して、ドラマにもひんぱんに歌う場面が出てきます。
特に、ノレバン(カラオケルーム)のシーンは、韓国ドラマの定番中の定番です。
しかも、みんなで歌っているときに何かとんでもない事件が起こってしまう、という設定が多いようです。
シナリオを作るうえでも、歌の場面を入れると画面が華やかになったりストーリーに変化をつけられて好都合です。
かくして、韓国でテレビのスイッチを入れると、ドラマの出演者が歌って発散している場面にひんぱんに出くわすようになります。
余談ですが、韓国ドラマは音楽の挿入があまりに多すぎます。しかも、セリフが聞き取りにくいほど音楽のボリュームを上げます。そうした韓国ドラマと比べると、日本のドラマは本当に静かだと思います。
文=「ロコレ」編集部
コラム:ロコレ提供