8月19日東京・Zepp Hanedaにて、4人組ボーカルグループ2amの単独コンサート「2am Concert 22 S/S in Japan」が開催された。2amは2008年にJYPエンターテインメントからデビュー。現在はメンバーそれぞれソロ歌手や俳優として活動、異なる事務所に所属しているが「事務所が違っても2amの活動を最優先する」という言葉通り、約10年ぶりに日本のIAM(ファンの呼称)のために来日してくれた。
今回のライブはフルバンドの生演奏をバックに、韓国と日本でリリースした名曲を軽妙なトークを交えながら披露し、IAMとの楽しいひと時を過ごした。
期待と緊張で静まりかえった会場に繊細なピアノの音色が響き渡ると、ステージに明かりが灯され2amの姿が現れた。そして1曲目に披露したのは「 Should've known(近くにいてわからなかった)」。この曲は2021年に7年ぶりに発表したミニアルバム『Ballad 21 F/W』のリード曲で、2amの数々の名曲を生んだパン・シヒョクが作詞・作曲を手がけた曲。別れてから相手の愛に気づき後悔して悲しむ気持ちを切々と聴く者の心に訴えかけた。そして2曲目は好きな相手のためならすべてを捧げるという深い愛情を歌った「For you~君のためにできること~」。哀愁漂うメロディーに乗せて繊細で優美な歌声を届けた。
「日本のファンの皆さん、お久しぶりです!」とチョ・グォンの明るい声が会場に響くと、会場の雰囲気は一変、ほんわかとした空気に包み込まれた。日本のIAMと久しぶりに再会するということで、まずは日本語での自己紹介から始まった。ジヌンは少しためらいながらも「2amのキラースマイル、末っ子ジヌンです」と紹介。すかさずチャンミンが「32歳の末っ子」と突っ込むと、会場からは笑いが漏れた。続けて「やんちゃなリーダー、チョ・グォンです」と明るく元気にあいさつしデビュー当時から変わらない初々しさをアピール。チャンミンは「2amの三ツ星シェフ、チャンミンやで~」と紹介すると、「なんで僕だけ大阪弁なんだろ」と1人ツッコミ。気恥ずかしさが漂う中スロンは「僕は可愛い感じのあいさつじゃなくて良かった」とほっとするが、ジヌンに「それを可愛く表現してみてください」と無茶ぶりされ、「皆さんこんにちは、イケメンのっぽさん、スロンです!」と彼なりに可愛く表現し、その場をなんとか乗り切っていた。2011年に日本でデビューし、その頃からよく聞いた懐かしいあいさつに会場はほっこりムードに。チョ・グォンは「大阪から東京公演と続いて、皆さんにまたお会いできてとても嬉しいです。今日は最後まで2amの“名品バラード”を楽しんでいただければと思います」と再会の喜びを伝えた。
そして日本でリリースした曲「電話に出ない君に」「誰にも渡せないよ」を続けて披露すると、日本で活動していた頃のエピソードトークへ。チョ・グォンは「韓国でデビューしたときに街やコンビニで僕たちのデビュー曲が聞こえてきたように、日本でデビューしたときに渋谷や原宿でも僕たちの写真が入ったバスが走っていて電子看板にも“2am”とあって気分が良かったです」と思い出を語る。チャンミンは「1stアルバムの時だったと思うんですけど、渋谷のTSUTAYAに僕たちの写真がかかっていたんです。なので見に行ったんですけど、どんなに探しても見つからなかったんです。そして見つけたのが、このくらい(A4サイズくらい)のが1枚壁に貼ってありました(笑)」とオチをつけて話し、会場を笑わせた。
楽しいトークで会場が温まると、その雰囲気のまま「Always Me」を披露。ここではメンバーがステージを行き交いながら歌い、音楽に合わせて左右に揺れるメンバーの手と客席のペンライトが大きく揺れ、青空が浮かぶような壮大さを感じさせるバンドサウンドに乗せて伸びやかな歌声を響かせた。明るい雰囲気の曲「Birthday」では煌びやかなメロディーと美しく優しい歌声で聴くものの耳を癒した。
2amはバラードグループということで激しく踊りながら歌う楽曲は少ないが、歌唱力で勝負をし日本公演最終日ともあって、6曲目の時点ですでに汗だく状態。ジヌンが「この後、楽しく遊ぶパートがあるのですが、そのあとにこのくらいの汗をかくんです。なので今日は本当にたくさんの汗をかきそうです」と話す。するとスロンが「なので僕たちのために皆さんは息を少しだけ吸ってください(笑)」と笑顔を浮かべ、そのユーモア溢れる言葉に会場からはどっと笑いが巻き起こった。
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