韓国では「モクバン(食べる放送)」は去り、「犯罪心理バラエティ」時代へ

同じ犯罪心理を扱う番組たちが増えつつ、解き明かす方法に差別化を図っている。チャンネルA「ブラック:悪魔を見た」は、現実的なストーリーテーリングで犯罪者の心理を追跡する。韓国第一号プロファイラーであるクォン・イリョン教授と、様々な映画脚本と演出を行うチャン・ジン監督などが出演し、事件をストーリーテーリングし犯罪者の心理を解いて事件に近づいていく。特に犯罪者の立場から見たドラマ形式の映像を通じて事件そのものよりも犯罪者に焦点を合わせ、その中の心理を知り犯罪を予防することを追求している。

特別な出演陣で差別化を図る番組もある。tvN「知っておけば使える 犯罪雑学辞典2」は、プロファイラークォン・イリョン教授から社会部記者出身の作家チャン・ガンミョン氏、人権弁護士ソ・ヘジン弁護士など様々なジャンルの専門家たちが出演し、犯罪事件を分析する。

Eチャンネル「勇敢な刑事たち」は、様々な犯罪バラエティーの中でも現職刑事たちが出演するという差別化を図っている。刑事たちが出演し、犯罪と関連した生々しいエピソードから予防法などの情報が得られる。特に未解決事件ではなく解決した事件を扱い、勧善懲悪のメッセージを伝え、これによる安堵感と痛快感を見せている。

最近、韓国テレビ局から多数放送されている犯罪心理バラエティーは、既存のSBS「それが知りたい」、KBS1「追跡60分」など時事教養番組とは登場背景が違う。新型コロナウイルスによりテレビ局ではスタジオ中心のバラエティーが多くなっているが、これを基盤にした様々なチャレンジから成果を得ているのが犯罪バラエティーだ。

キム・ホンシク文化評論家は、「オーディション番組以降、バラエティーの素材枯渇が浮き彫りになった。ロケを減らすしかない環境で、スタジオバラエティーの必要性が高まる中、犯罪バラエティは社会的な意味と公益性も備えているという点で反応が良い」と説明した。

WOW!Korea提供

2022.04.13