「インタビュー」”RMがギャラリーを訪れサインしてほしいと” RMとの交流エピソードも満載!!RM (BTS)がシェアしたエッセイ集『それぞれのうしろ姿』日本語版出版記念、アン・ギュチョル氏インタビュー

コロナ禍が明けたら行きたい!アン・ギュチョルさんオススメのソウルの美術館
——コロナウィルスの感染状況が落ち着いてくれば、また日韓の人的交流も盛んになり多くの日本人が韓国を訪れることになると思います。オススメの美術館、作品を教えてください。
アン:国立現代美術館ソウル館、ソウル市立美術館、アートソンジェセンター、サムスン美術館Leeum、これらはすべてソウルの都心にある代表的な美術館で、常に注目に値する展示を行っています。また、国立現代美術館ソウル館の周りには国際ギャラリー、ギャラリー現代のようなメジャーなギャラリーが集まっていて、いつ訪れてもダイナミックな韓国の現代美術に出会うことができます。
——アンさんが特によく足を運ぶ美術館はありますか? また美術館に訪れたとき、一日をどのように過ごされるのか(すぐにアトリエに戻って創作にいそしむのか、まわりのスポットを散歩するのかなど)教えていただけたら嬉しいです。
アン:ソウルの中心にある国立現代美術館の周りには、美術館やギャラリーがたくさんあるので、いろいろな展示を見ながら散策しています。最近はたいてい一人で外出するため、展示を見終わるとまっすぐに帰宅し、時間に余裕があるときは近所の大きな書店で本を選んだりしています。

——近日中に作品展示や個展の予定はありますか?
アン:私はじっくり創作に取り組むタイプで、個展はだいたい2、3年に一度のペースで行ってきました。今年の5月に個展を開いたので、まだ次回の計画は立っていません。いまはちょっとした休暇のような時間だと思っています。最近は、ソウルのある子ども美術館で開く子どもたちを対象にした企画展を準備しています。私がこれまでもよく取り上げてきた窓と家をテーマにした展示で、子どもたちに家という空間に対する新鮮で興味深い体験を与えることを目標としたインスタレーションの制作に取り組んでいます。
——本書をきっかけに、日本でもアンさんの作品や現代美術に興味を持つ人も多くいると思います。そんな日本の読者に向けてメッセージを。
アン:アートは、日常を超える美しい魅惑を与え、美術家の秀でた完成とテクニックによって観る人を感動させることが可能です。多くの美術家がそのような作品を作っていますし、私もアートのこうした可能性を否定しません。しかし、美術家のなかには、自分を省みて、社会を理解するために世に問いかけることが重要だと考える人もいます。私もそのような美術家のひとりと言えるでしょう。今回日本語版が出版された『それぞれのうしろ姿』と同じように、私の美術作品が日本の観客たちにどう読み解かれるのか気になっています。



【目次】

はじめに
Ⅰ 植物の時間
Ⅱ 20個の単語
Ⅲ 芸術家たちに恩恵を
Ⅳ 庭のある家
訳者あとがき

【著者略歴】
アン・ギュチョル
1955年、ソウル生まれ。ソウル大学美術学部で彫刻を学ぶ。その後、美術雑誌の記者を経て、ドイツのシュトゥットガルト美術大学に留学。帰国後は韓国芸術総合学校で教鞭をとり、美術家としても本格的に活動を始める。本書は月刊誌『現代文学』に11年間連載したなかから、67の文章と絵をまとめたものである。

桑畑優香(くわはた・ゆか)
翻訳家、ライター。早稲田大学第一文学部卒業。延世大学語学堂、ソウル大学政治学科で学ぶ。「ニュースステーション」のディレクターを経てフリーに。多くの媒体に韓国エンタテインメント関連記事を寄稿。主な訳書に『韓国映画100選』(クオン)、『BTSを読む』(柏書房)、『BTSとARMY』(イースト・プレス)、『BTS オン・ザ・ロード』(玄光社)、『家にいるのに家に帰りたい』(&books)ほか多数。

【書籍概要】
書名:それぞれのうしろ姿
著者:アン・ギュチョル/桑畑優香 訳
判型:四六版・並製
ページ数:292頁
定価:1,540円(税込)
ISBN:978‐4‐7778‐2870‐8
刊行日:2021年11月22日
www.amazon.co.jp/dp/4777828700
刊行:&books(辰巳出版)
https://tg-net.co.jp/

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