正祖と宜嬪のロマンスの新たな視点を提示している「赤い袖先」(原題)が、世紀のロマンス名シーンを誕生させた。
MBC金土ドラマ「赤い袖先」が視聴率と話題性、VODの市場まで席巻し、ことし下半期最高の人気ドラマとして脚光を浴びている。この中で8話の放送ではイ・サン(イ・ジュノ)とソン・ドクイム(イ・セヨン)が切ない抱擁を交わし、2人のロマンスと共に2幕の突入を知らせた。
「赤い袖先」は、朝鮮王朝を統一し最高のラブストーリーに挙げられる正祖と宜嬪の叙事詩に基づき同名の原作小説が持つ「王は宮女を愛したが、宮女も王を愛したのだろうか?」という興味深い視点を加え、単純な時代劇のロマンスを超え豊かな感情線と立体的ストーリーが生きたメロドラマを誕生させた。また、既存メディアが描いてきた正祖と宜嬪のキャラクターから抜け出し、脱転型的なイ・サン(イ・ジュノ)とソン・ドクイム(イ・セヨン)のキャラクターを具現化させ、“正祖と宜嬪 のロマンスの新起源”という評価を得ている。さらに、新鮮さと強烈なときめきが盛り込まれたロマンスの名シーンは「赤い袖先」への話題性を高めた 。これにイ・サンとソン・ドクイムの本格的なロマンスを予告する2幕を控え、視聴者たちを“赤い袖先オタク“の道に導いたロマンス名シーンを振り返る。
#池の水の反射によるアイコンタクト(3話)
3話、散歩中だったイ・サンは、チョンヨン郡主 (キム・イオン)と共に近づいてきたドクイムを見て驚いた。これまでイ・サンがドクイムの前で兼司書のふりをしてきたからだ。正体を知られてしまうと戸惑うイ・サンは扇子で顔を覆ったが、すでに遅かった。ドクイムが水に映ったイ・サンの顔を見てしまった。続いて波を通じて2人のアイコンタクトが一つのアングルに盛り込まれ視聴者たちをときめかせた。水をまるで鏡のように活用したクリエイティブな発想、そして波のようにうねる2人の気持ちを盛り込んだ叙情的な演出、 正祖の前で頭を下げるしかない宮女の身分的という特性が絶妙に調和した該当シーンを視聴者たちは絶賛した。
#障子を挟んでなされた2人だけの朗読会(5話)
ヨンジョ(イ・ドクファ)から外出禁止を命じられたイ・サンは東宮殿に閉じ込められた。イ・サンの安堵が心配なドクイムは眠れないイ・サンの部屋の前に座り詩を朗読した。「愛し、私を好きな人と手をつないで一緒に去る」という 詩を朗読しながら声だけで切なく共感する 2人の姿は視聴者たちの胸に濃厚なときめきをプレゼントした。まもなく、東宮殿にヨンジョが訪れ雰囲気は逆転した。ヨンジョに殴られたイ・サンの姿を見守っていたドクイムは「成し遂げたいものがあるから我慢する」というイ・サンの言葉を聞き、「誰も入れるな」というヨンジョの命令を破りイ・サンの部屋に入った。続いて「私の命が尽きるその日まで殿下を守ります」と誓い、ドクイムと共に熱く涙を流すイ・サンの姿が視聴者たちに爆発的な余韻を与え、該当シーンは「赤い袖先」の“レジェンドシーン”となった。
#ドキドキの入浴シーン(6話)
外出禁止令をきっかけに一層近くなったイ・サンとドクイムに事件が起きた。 ドクイム が先輩たちによって強制的にイ・サンの入浴の世話をすることになった。思わぬドクイムの登場に慌てるイ・サンと、イ・サンと視線を合わすことができないドクイムの姿が視聴者にくすぐったいときめきをプレゼントした。浴槽に温かい水を入れようとするドクイムと、それを手伝おうとしたイ・サンが一緒に水の中に落ちてしまい、しっとりと濡れた2人が息を呑むようなアイコンタクトを交わし視聴者たちの心拍数を上昇させた。該当のシーンはイ・サンとドクイムがひとりの男性と女性として向かい合い心に火がついた瞬間であり、青年正祖のセクシー美が視聴者たちの心までとらえた。
#イ・サン→ドクイム、息を呑むエンディング(7話)
ドクイムへの感情が大きくなったイ・サンは愛を告白するが、後宮ではなく宮女としての人生を守ろうとするドクイムはイ・サンの心を断ち切った。突然、イ・サンはドクイムが兄のソンシク (ヤン・ビョンヨル)と共にいる姿を目撃し、男との密会と誤解した 。以後、真夜中の書庫でドクイムと出会ったイ・サンは、「あなたのすべてが私のものなのか」とドクイムに気持ちを尋ねる。だが、ドクイムは「小人は殿下の人だが、私のすべてが殿下のものではない」と一線を引いた。ドクイムの冷たさに腹正しさと、愛する人の拒絶に傷ついたイ・サンはドクイムを壁に追い立て、彼女の首筋をつかみ緊張感を高めた。イ・サンとドクイムが生み出すスパークとギリギリなテンションがまさに見る人の息を止めた名場面だ。
#切ない抱擁エンディング(8話)
8話、イ・サンは幼い頃、ヨンビン(ナム・ギエ)の弔問に同行し自分を慰めてくれたのがドクイムであることを知った。ずっと恋しかった人と現在自分が愛する人が同一人物であるという事実に、イ・サンは激しい心の動揺を隠せなかった。そしてドクイムのいる東宮別堂に訪れ、「私の名前はイ・サンだ」と告白し、彼女を抱きしめ、ドクイムも「殿下だったんですね」と答え抱擁し、視聴者たちの胸にときめきをプレゼントした。刹那の誤解とすれちがいを運命のひもで結んだイ・サンとドクイムの姿が、今後2人が繰り広げるロマンスに対する期待感を高めた。
このように「赤い袖先」の中のイ・サン・ドクイムカップルは反転とときめき、痛みと切なさを行き来し、視聴者たちをドラマに没頭させている。これに本格的な「王と宮女の愛物語」が始まる2幕を控え、またどんな名シーンが誕生するのか 注目される。
MBC金土ドラマ「赤い袖先」は、自分が選んだ人生を守ろうとした宮女と愛より国を優先した帝王の切ない宮中ロマンス記録だ。今月10日夜9時50分に9話が放送される。