後世において名君と称された21代王の英祖(ヨンジョ)。彼がそこまで評価されたのは、母である淑嬪(スクピン)・崔(チェ)氏の影響が大きい。彼女はドラマ『トンイ』の主人公のモデルだった女性だ。
庶民のための統治
粛宗(スクチョン)の側室になる前の淑嬪・崔氏は、宮廷内の下働きだった。
そのため淑嬪・崔氏は、幼い頃から英祖には、庶民の気持ちがわかる人間になるように教育した。
英祖はこうした理由から、不正官僚に対して厳しく対処し、それまでの王以上に庶民を思う気持ちが強かった。
その表れが徴税負担の軽減だった。
そのうえで、英祖は自身の生活でも質素倹約につとめた。
また、罪人の人権を認め、過酷な刑罰を廃止し、不当な判決が起これば王に直訴できる制度を整えた。
それだけではない。
英祖は粛宗時代から続く党派争いを解消するために全力を注いだ。結局、各派閥からバランスよく人材を登用する政策を実施した。
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