ドラマ「いとしのソヨン」や、韓国でリメイクされた日本原作のドラマ「ライアーゲーム」などに出演した俳優イ・サンユンが、2月10日(火)東京・赤坂BLITZにてファンミーティング「SWEETバレンタイン」を開催した。
ソウル大卒の頭脳と180cmを超える長身に温かみのある笑顔が魅力のイ・サンユン。「神の天秤」「美しき人生」「地面にヘディング」「楽しい我が家」など数々のドラマを好演し、2012年韓国で放送されて最高視聴率47%を記録したドラマ「いとしのソヨン」のカン・ウジェ役で爆発的な人気を誇った。2014年は純愛ドラマ「エンジェルアイズ」でク・ヘソンの相手役パク・ドンジュを、ドラマ「ライアーゲーム」では最年少心理学者で詐欺師という二つの顔を持つ特異なキャラクター、ハ・ウジンを熱演。また主演映画「サンタバーバラ」ではロマンチックな音楽監督ジョンウを演じた。
SWEETなバレンタインイベントはイ・サンユンが歌う「花瓶」で幕を開けた。抜群のスタイルで着こなすベージュのスーツに鮮やかなパープルのセーター、やや伸びたヘアスタイルが柔らかい印象を与える。ペンライトを振るファンが見守る中、緊張した面持ちで1曲歌い上げると、温かい拍手が沸き起こった。
「お婿さんにしたい、初恋がしたいNo.1俳優イ・サンユンさんです!」とMCが紹介し、昨年夏の大阪ファンミーティング以来のファンとの再会に「またお会いできてとてもうれしいです。来てくださってありがとうございます」とあいさつした後、ファンお待ちかねのうれしいフォトタイム。客席のあちこちから「オッパ!ヨギ(こっち)!」「サランへ!」など熱い声がかかり、その声に応えて笑顔を向けるイ・サンユンの姿が見られた。
バレンタインに先駆けてファンとともに過ごす甘いファンミーティングは、MCがイ・サンユンに迫るトークからスタート。
Qファンの皆さんとバレンタインを過ごす今の気持ちはどうですか?
とても楽しみです。韓国にいてもバレンタインは家にいると思うので、僕を好きだと思ってくださる皆さんと一緒の時間を過ごすことができて、とてもうれしく思っています。
あ、(突然思い出し)、バレンタインの日は韓国で野球チームのMT(合宿)がありました。でもそれよりも、今皆さんとこうして過ごせてとても幸せです。
Q日本の印象はどうですか?
来る度にとても綺麗な国だと思います。あらゆる部分が発展している国だという印象を受けています。最初に見た時は大きなものばかりが目に映っていましたが、何度も来るうちに小さなところにも目に入るようになり、学ぶところが多い国だなと感じています。
前日に来日し、お昼はトンカツとカレーうどん。そして夕食は豚しゃぶを食べたという。「肉だらけですね」と言うMCに、「肉さえあれば幸せ」と肉食系男子の一面を覗かせた。一つ一つの質問に丁寧に答え、通訳者が訳している間も温かい笑顔を会場に向けるイ・サンユン。
ドラマ「ライアーゲーム」の撮影が終わってからは、会えなかった人に会ったり、一生懸命運動をしていたと明かし、「1月はファンミーティングの準備ために歌の練習もたくさんしました」と話すと、なぜか“歌の練習”のところで笑いが起こる会場。サンユン自身も笑いながら「僕の歌が上手くないということなんでしょうか」とポツリ。「でも考えてみてください。練習しなかったら、どんなだっただろうか(笑)」と飾らないトークで会場を湧かせ、ファンも彼の一生懸命な歌に対して改めて大きな拍手を送った。
イ・サンユンは、ドラマ「エンジェルアイズ」では救急外科医、現在日本で放送中の「火の女神ジョンイ」では王様、そして最新作「ライアーゲーム」では詐欺師を演じ、作品毎に多様な姿を見せてくれる。短いスパンでの役作りについて、「似たような役を何度もやるよりも、違った役を準備する方が僕にとっては興味深いです。時間がその分かかったとしても、僕にとっては面白くて、楽しくて、幸せな時間」だとし、「頂いた役に関連するキャラクターを自分の周りから探すようにしています。実在の人物の場合はその人を研究したり、そうでない場合は映画やドラマや、僕は漫画が好きなので漫画からもキャラクターの姿を見いだして、自分の内面から似た部分を引き出して集中するようにしています」と役作りのこだわりを打ち明けた。最新作「ライアーゲーム」について、“日本の原作ドラマとの違いも見どころ”とした上で、「このドラマではほとんど笑わない人物を演じました。これまでとは違う僕の姿が見られるドラマだと思います」と役どころについてもファンに語った。
Q“イ・サンユン”を実感するプライベートな時間はどんなとき?
「(ちょっと考えて)朝、起きたときですかね…。グチャグチャのヘアスタイルと、めちゃめちゃに乱れたベッドを見たときです(笑)」と照れ笑い。
ここで、インドネシアで撮影された感動ドキュメンタリー番組「2014希望ロード大遠征」の一部をファンと共に鑑賞。「行く前までは信じていなかったくらい、こんなに近いところに現代文明の手も届かず、福祉のメリットも受けられない人がたくさんいるとは思わなかった。未開というとアマゾンとかアフリカとか、そういうところだと考えていたのですが、韓国や日本と同じアジアの国であるインドネシアに、あのような生活をしている人がたくさんいることが衝撃でした」と番組で感じた思いを率直に伝えた。そして「特定の子どもや家族を助けることも意味があることだと思いますが、例えば救護団体への寄付とか、そうした小さなことも大きな助けになります。こういうテレビ番組をご覧になったら、小さな金額でかまわないので、助けたいという気持ちを寄付することが大きな力になると思います」と真摯な言葉で語り、客席からは大きな賛同の拍手が起こった。
続いてイ・サンユンへ直接ファンからの質問タイムが設けられると、「ハイ!」と元気に手を挙げる積極的なファン。サンユンがステージから降りてファンの近くに行き、直接質問に答える。「13年かかって、大学を出た原動力は?」という質問に、「卒業したいという熱望。やってやるという気持ち、勝負欲です」と端的に応える。「私も理系を勉強しています。いい勉強法はありますか?」という中国から来たファンからの質問には、「教科書に集中して、予習復習をしっかりして、先生の言うことをしっかり聞いて、というのは冗談で(笑)例えば数学とか科学の場合、僕はオモチャとかブロックからアプローチしました。自分の好きなものと関連づけてアプローチすれば勉強しやすいと思います」とソウル大卒のレベルの高い真面目なアドバイスも飛び出した。「私は韓国ドラマが大好きです。ドラマでサンユンさんを見たあとは、主人のことを見たくなくなります。どうしたらいいですか?」と韓国語で質問するファンも見られた。それに対してイ・サンユンは笑いながらも真面目に、「近い将来、悪役で(ドラマに)登場したいと思います。憎い、大嫌いと思えるような」と答えると、「そういう役も全部好きなんです」とファンが切り返して、会場は大きな笑いに包まれた。
ステージを降りてファンと目線を合わせることで、緊張もほぐれ一体感が生まれた会場は、続くバレンタインの甘い特別企画でさらに打ち解けた雰囲気へ。
開演前に募集したラブレターでイ・サンユンに愛を告白するコーナーでは、抽選で選ばれた男女3人にそれぞれシチュエーションが与えられ、ステージで愛の告白をした。選ばれなかった客席のファンも波や風や雨の効果音役で協力し、「賢くて温かいあなたの胸に抱かれたい」という熱い告白や、男性からの「サンユンさんは私の憧れです」という感動の告白、また緊張しながらも「同じ時代に生まれてきてくれたことに感謝します」などそれぞれの名ゼリフと、イ・サンユンのアドリブ演技、そして客席のすばらしい演出効果もあって、愛の告白は大盛り上がりを見せた。
さらに特別企画は続く。「イ・サンユンと表現する愛の形」と題して、会場から8名が抽選で選ばれると、イ・サンユンが会場に降りて一人一人と韓国式の“あっち向いてホイ”などを行い、ラッキーなファン3名が絞り込まれた。選ばれたファンはステージ上でカードに書かれた“愛の形”をイ・サンユンと共に表現するのだが、あまりの感動に泣き出すファンも。「東京の中心で愛を叫ぼう」「壁ドンしよう」などファン垂涎の愛の形に客席は大絶叫。「こうして手を壁につくので、戻ろうとしたところをグッと腕を掴んで引き戻して、さらに両手で壁ドン…」とイ・サンユンの熱い演技指導に、それまで涙を見せていたファンもとろけるような笑顔になった。またソファが登場し、ドラマ「エンジェルアイズ」の中でサンユン演じるパク・ドンジュが膝枕しながら詩を朗読する名シーンを再現。愛しいサンユンに膝枕してもらえるという夢のように甘い企画でファンをとろけさせた。
ドラマのハイライト映像の後に、品のいいカジュアルなグレーのコーディネイトに衣装をチェンジしてイ・サンユンが再び登場すると、ファンにサイン入りの台本などの愛蔵品がプレゼントされた。
そしてイ・サンユンからファンへ手紙の朗読。スポットライトが当たるスタンドチェアに腰掛け、ファンの一人ひとり←一人顔を見渡すように客席に目をやりながら、「ステージで皆さんと一緒の空気を感じられるこの時間は僕にとって大切な時間です。この大切な時間をもっと有意義な時間にしたくていろいろな準備をしてきました。皆さんにとっても楽しくて大切な時間になっていてくれたらと願っています」と気持ちを読み上げていく。「これからも韓国でより素晴らしい作品で素敵な姿をお見せできるように頑張ります。楽しみにしていてくださいね。最後にこれからもたくさんの関心と応援をよろしくお願いします。皆さんお元気でお幸せにお過ごしください。2015年2月10日、イ・サンユン」
最後は再び、イ・サンユンがファンに歌をプレゼント。「嘘、嘘、嘘」を真心込めて歌い上げると、その一生懸命な姿をファンもしっかりと目に焼き付けていた。
日本のみならず香港、韓国、台湾、マレーシア、タイなどアジア全域から今回のファンミーティングに集結したファン。その温かい笑顔と人柄で、男女問わず、国籍も超えて人を魅了し続ける俳優イ・サンユン。2015年もまた新しい姿でファンを楽しませてくれるだろう。
写真提供A・R・A
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
■イ・サンユン ジャパンオフィシャルファンクラブ http://www.sangyun.jp/