
グループ「SHINHWA」のメンバー、イ・ミヌから約25億ウォン(約2億5,000万円)をだまし取った放送作家。約2億5,000万円もの巨額の被害は、なぜ生まれたのか。
イ・ミヌが捜査を受けると、放送作家A氏は「検察内部の人脈を通じて嫌疑なしの処分を受けられるようにする」と持ちかけて金銭を要求。実際に嫌疑なしとなった後も、今度は「処分を覆される」と不安をあおり、「ブランド品を現金化して」「住宅を担保に融資を受けて」などと要求を続けていた。
19日、法曹界によると、ソウル中央地裁民事15部(パク・ジョンギ部長判事)は、イ・ミヌがA氏を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、7月末にイ・ミヌ側の一部勝訴判決を言い渡した。
裁判所は「A氏はイ・ミヌに24億5,559万ウォン(約2億4,556万円)を賠償せよ」と命じた。この金額は、関連する刑事裁判で最終的に認定されたA氏の詐欺金額だ。
■始まりは「嫌疑なしにしてあげる」
事件は2019年6月にさかのぼる。当時、イ・ミヌは飲食店で20代の女性らにわいせつ行為をした疑いで立件された。警察は容疑が認められるとして事件を検察に送致した。
A氏がイ・ミヌに金銭を要求したのは、その翌日だった。
A氏は「検察内部の人脈を通じて嫌疑なしの処分を受けられるようにする」と持ちかけ、2億5,000万ウォン(約2,500万円)をだまし取った。
これが、最終的に約25億ウォンにまで膨らむ詐欺の始まりだった。
その後もA氏は約1年間にわたり、さまざまな名目で金銭を要求した。
「高位職の検事にイ・ミヌの事件を担当させるための仲介費用が必要だ」
「検察の監察部から問題視されないようにするため、追加の費用が必要だ」
「防犯カメラの映像分析を依頼するために費用が必要だ」
しかし、これらは最初からうそだった。A氏には検事に働きかけてイ・ミヌの事件に影響を及ぼす能力はなく、イ・ミヌから受け取った金を口利きなどに使う意思もなかった。
■嫌疑なしになっても終わらず…今度は「処分を覆される」
A氏の行為とは関係なく、イ・ミヌは2019年12月に嫌疑なしの処分を受けた。
しかし、それでもA氏による詐欺は終わらなかった。
今度は「このことがマスコミに知られ、金を受け取った検事たちが困った状況になっている」「怒った検事たちが嫌疑なしの処分を覆そうとしている」などとうそをついた。
さらに、「監察部所属の高位職の検事に45億ウォン(約4億5,000万円)を支払わなければならない」と要求したことも捜査で明らかになった。
つまりA氏は、当初は「嫌疑なしの処分を受けるため」という理由で金銭を要求し、実際に嫌疑なしとなった後には、「嫌疑なしの処分を覆されないため」という別の理由を持ち出していたことになる。
■「金を用意できない」…するとブランド品や住宅まで
イ・ミヌが「金を用意する能力がない」と伝えても、A氏の要求は止まらなかった。
むしろ今度は、金を用意するための具体的な方法まで持ち出した。
「財閥の友人から金を借りて支払うので、後で返せばいい」
「財産を差し押さえられる可能性があるので、私に口座を預けなさい」
「ブランド品を現金化して金を用意しなさい」
「検事に渡す金が足りないので、住宅を担保に融資を受けなさい」
このように、当初は検察への口利きを装って始まった金銭要求は、理由を次々と変えながら続いた。
こうして約1年間にA氏がイ・ミヌからだまし取った金額は、約25億ウォンに達した。
■刑事裁判では懲役7年が確定
A氏については、刑事裁判ですでに有罪判決が確定している。
最高裁は昨年7月、詐欺の罪に問われたA氏に懲役7年を言い渡した判決を確定。同時に、口利きや仲介などの名目で受け取った犯罪収益24億5,559万ウォンの追徴も確定した。
刑事判決の確定後、イ・ミヌはA氏を相手取り、損害賠償請求訴訟を起こした。民事裁判所は、先の刑事裁判の判断を根拠にイ・ミヌ側の請求を認めた。
一方、A氏は民事裁判で損害賠償責任を認めなかった。
A氏側は、刑事判決ですでに約25億ウォンの追徴を命じられているとして、「イ・ミヌに同額を再び賠償することになれば、事実上の二重賠償にあたる」と主張した。
しかし、裁判所はこの主張を退けた。
裁判所は、追徴金について「犯罪によって取得した財産を剥奪することを目的とする刑事上の制裁」であり、被害者に対する損害賠償とは目的と性質が全く異なると説明した。
さらに、追徴金を納付したからといって、被害者に対する民事上の損害賠償責任が消滅するわけではないとして、A氏がイ・ミヌに損害を賠償しても二重賠償にはあたらないと判断した。
ただし、今回の民事1審判決はまだ確定していない。イ・ミヌ側とA氏側の双方が控訴しており、現在、2審がソウル高裁で進行中だ。
WOW!Korea提供






