「インタビュー」② リュ・ジュンヨル、巨額の契約金説を否定…所属事務所移籍の理由は「映画制作への関心」

※以下、作品のあらすじ・ネタバレを含みます。

俳優リュ・ジュンヨルが、Netflixシリーズ「なりすましの鼠」で共演したソル・ギョングから学んだことや、Galaxy Corporation(ギャラクシーコーポレーション)へ移籍した理由、映画制作への思いについて率直に語った。

リュ・ジュンヨルは1日、ソウル・チョンノ(鍾路)区サムチョンドン(三清洞)のカフェで行われた「なりすましの鼠」の公開記念ラウンドインタビューで、ソル・ギョングとの共演や今後の活動について明かした。

「なりすましの鼠」は、謎の存在「ネズミ」に名前や顔、人生のすべてを奪われた小説家チェ・ムンジェ(リュ・ジュンヨル)と、失った金を取り戻そうとする高利貸しのノジャ(ソル・ギョング)、そして刑事パク・スニョン(イ・ギュヒョン)が、「ネズミ」の正体を追う中で繰り広げられる物語を描いた追跡スリラーだ。

■ソル・ギョングから学んだ俳優と人間としての姿勢

リュ・ジュンヨルとソル・ギョングは「なりすましの鼠」で、信頼感のある演技のアンサンブルを披露した。

人生のすべてを奪われたムンジェと、奪われた金を取り戻そうとするノジャは、それぞれの目的を果たすため、奇妙な同行を始める。命懸けの追跡劇の中、互いだけを頼りにする2人の物語が注目を集めた。

実際の2人も、互いに支え合いながら困難な撮影を楽しく乗り越えたと明かしている。

リュ・ジュンヨルとソル・ギョングは、かつて同じ所属事務所に在籍していたが、同じ作品で共演するのは「なりすましの鼠」が初めてだった。

リュ・ジュンヨルは、「実は、ギョング兄さんとは何度か一緒に作品をする機会がありました。しかし、天が許してくれなかったのか、何度もすれ違いました」と振り返った。

続けて、「『この作品に出会うため、それまでは共演できなかったのかもしれない』と思うほど、今回の作品を通じて多くのことを学びました」と語った。

さらに、「数年前に共演していたら、僕自身も未熟だったため、多くを学べなかったかもしれません。僕もこれまで仕事をしながら視野が広がり、このタイミングで兄さんに出会ったからこそ、人間としてもさまざまなことを学べる現場になりました」と明かした。

リュ・ジュンヨルは、「ギョング先輩は、撮影現場の全員から好かれています」と話し始めた。

「すべての俳優がそうだと思いますが、僕も撮影現場では、みんなから好かれたいという思いがあります」とし、「大衆全員から愛されることは難しくても、少なくとも一緒に仕事をする現場では、全員から歓迎される存在になりたい」と、その理由を説明した。

続けて、「僕と仕事をすることで、みんなが幸せになってほしいという思いがあります。その点で、ギョング兄さんはすでにそれを実践している方です」と愛情を示した。

以前、「なりすましの鼠」の制作発表会で、ソル・ギョングは、作品について熱心に勉強してきたリュ・ジュンヨルのおかげで、自身のキャラクター設定も新たな視点から見られたと話していた。

これについて、リュ・ジュンヨルは「2人の間に愛情が積み重なっていく部分や、ユーモア、冗談を交わす場面を、より熱く、温かく見せてはどうかとお話ししました」と説明。生意気に受け取られかねない後輩の意見にも耳を傾けたソル・ギョングへ、尊敬を示した。

リュ・ジュンヨルは、「後輩が先輩にアイデアを伝えることは、後輩にとっても先輩にとっても難しいことです」と語った。

続けて、「僕が空気を読めないほどたくさん話しても、先輩はすべて聞いてくださいました。それがあまりにも自然で、幸せでした」と振り返った。

さらに、「僕も、あのような先輩にならなければと思いました。後輩たちが気楽に話しても、それを受け止められる先輩になりたいです」と、度量の広い先輩になることを誓った。

■巨額の契約金説を否定「映画のために移籍した」

リュ・ジュンヨルは、所属事務所を移籍した理由についても率直に語った。

リュ・ジュンヨルは7月、俳優専門の所属事務所ではなく、フィジカルAIエンターテック企業のGalaxy Corporationと専属契約を締結した。

同社には、G-DRAGON、俳優ソン・ガンホ、「SHINee」のTAEMIN、プロ野球選手イ・ジョンフらが所属している。

当時、リュ・ジュンヨルの移籍は、巨額の契約金が取り沙汰されるほど大きな話題となった。しかし、リュ・ジュンヨルは、移籍した理由について「映画のためです」と意外な答えを明かした。

リュ・ジュンヨルは、「韓国映画に数多く出演し、関連する仕事を続ける中で、映画の輸入や制作にも次第に関心を持つようになり、その点について悩んでいました」と話し始めた。

続けて、「映画への関心が大きくなるにつれ、さらにさまざまな作品を見たいと思うようになり、最近は多くの映画祭を訪れています」と説明した。

その上で、「映画制作についても学んでいるところです。そのような部分を支援してくれる会社を探していた中で、現在の所属事務所と縁がつながりました」と語った。

さらに、「自分で映画会社を設立し、社員を採用して運営することには、やはり負担があります。しかし、現在の事務所では多方面からサポートを受けられます」と付け加えた。

リュ・ジュンヨルは、実際にシナリオの執筆作業を進めているという近況も伝えた。

「作品を見る目を養うため、最近は映画会社の代表たちとも会い、助言を求めています。そのような部分でも会社のインフラを活用し、支援を受けています」と説明した。

また、「現在の事務所は、バラエティーから映像制作まで幅広く手掛けており、すでにインフラも整っています。そのため、積極的なサポートを受けられるのではないかと思いました」と語った。

巨額の契約金を受け取ってGalaxy Corporationへ移籍したという説については、「巨額の契約金とは関係ありません」と重ねて否定。映画制作に向けた支援を受けるための選択だったことを強調した。

■映画館で眠っても幸せ「映画を作らなければと思った」

最近のリュ・ジュンヨルの関心は、映画に集中しているという。

リュ・ジュンヨルは、「映画を紹介するYouTubeもやってみたいです」とし、「僕が映画学科を卒業したからかもしれませんが、映画を見続けたいですし、映画について語り合いたいです」と明かした。

続けて、「映画祭を訪れて映画関係者と会っていると、さまざまな感情を抱きます」と語った。

「映画館の座席に座っていると、押し寄せてくる不思議な感情があります。多いときには1日に5~6本の映画を見て、映画館で眠ることもありますが、映画館で眠って目を覚ましても幸せなんです」と、映画への深い愛情を示した。

さらに、「ベルリン国際映画祭へ行ったときも、眠ってしまっても幸せでした。映画を最後まで見られずに出てきても、それでもよいと思えた瞬間、『映画を作らなければ』と思いました」と、映画制作への思いが強まったきっかけを伝えた。

ただし、「まだ自分で演出することまでは考えていません」としながらも、「良い企画や題材、優れたスタッフや俳優たちを集めて、自分が見たい映画を作りたいという思いはあります」と意欲を示した。

■「演技よりもスタッフの姿が目に入る」

リュ・ジュンヨルは2015年、俳優人生を大きく変えたtvNドラマ「恋のスケッチ~応答せよ1988~」で広く顔を知られるようになった。

その後、映画「ザ・キング」と「タクシー運転手 ~約束は海を越えて~」で2年連続新人賞を受賞し、“1000万俳優”の仲間入りを果たした。

以降もさまざまなジャンルで演技の幅を広げ、映画「梟―フクロウ―」では百想芸術大賞の映画部門男性最優秀演技賞を受賞し、確かな演技力を改めて証明した。

久しぶりの復帰作となったNetflixシリーズ「なりすましの鼠」でも、限界を感じさせない演技力を見せた。

映画への愛情と演技への自信を持つリュ・ジュンヨルは、最近の撮影現場で新たに抱くようになった思いについても語った。

リュ・ジュンヨルは、「最近、撮影現場では演技よりも、スタッフの姿がしきりに目に入ります」と打ち明けた。

続けて、「スタッフたちが目を輝かせ、汗を流しながら走り回っている姿を見ると、『果たして自分は、あのように取り組んでいるだろうか』と考えるようになりました」と語った。

さらに、「そのような場面が、写真のように記憶に残っています」と明かした。

「モニターを見ながら無線機で連絡を取り、喜んだり、残念がったりするスタッフたちの姿が鮮明に記憶に残っています」とし、「特に今回の作品は、そうしたスタッフたちが作り出す現場の雰囲気を強く感じた作品だったと思います」と付け加えた。

リュ・ジュンヨルは次回作として、Netflixの新シリーズ「アウトバック(原題)」に出演する。同作も「なりすましの鼠」と同様、ウェブトゥーンを原作とするミステリースリラーだ。

リュ・ジュンヨルが出演する「なりすましの鼠」は、Netflixで配信されている。

 

WOW!Korea提供

2026.09.01