“キャスティングよりブランディング”…「UNIS」や「AHOF」を輩出した「F&F ENTERTAINMENT」チェ代表が会社を成長させた方法とは?

「得意なことより、できないことから見ました」

マネージャーでもプロデューサーでもなかった。投資や音源流通の分野で10年以上を過ごした芸能事務所「F&F ENTERTAINMENT」のチェ・ジェウ代表は、エンターテインメント会社を設立し、まず自分が得意でない領域から見極めた。大手事務所のように、練習生を直々にキャスティングして育成する競争は、勝算がないと判断し、その代わりに投資・流通を基にしたブランディングとコンテンツ戦略に勝負をかけた。

チェ代表は、最近、Edailyとのインタビューで、「まず私のテーマを把握しなければならなかった」とし、「キャスティングや育成は、私が最も苦手な分野だったが、音楽とコンテンツをどう伝え、市場に定着させるかは、誰よりも多く悩んできた」と語った。

彼が選択した解決策は、オーディション番組だった。一般的に、オーディションは、デビューメンバーを選抜する過程とみなされるが、チェ代表は、これを会社のアーティストを同時に知らせる“ブランディングプラットフォーム”として活用した。新興エンターテインメント会社が、短期間で業界とファンに存在感を知らせ、海外パートナーの信頼を得ることができる最も効率的な手段だと判断したのだ。

このような戦略は、実際の成果にもつながった。「F&F ENTERTAINMENT」は、放送局「SBS」と提携し、オーディション番組「UNIVERSE TICKET」と「UNIVERSE LEAGUE」を通じて、ガールズグループ「UNIS」とボーイズグループ「AHOF」を相次いで立ち上げた。「UNIS」は海外を中心にファンダム(熱心なファンのコミュニティ)を急速に広げ、「AHOF」はデビューアルバムの初動が36万枚あまりを記録したのに続いて、2ndミニアルバムで自己最高記録を更新した。音楽番組での1位や主要歌謡授賞式の新人賞の受賞も相次ぎ、新興事務所としては、比較的速やかに市場に定着した。これを基に、「F&F ENTERTAINMENT」は、アーティストIPを中心に事業基盤を広げる一方、新規IP開発を通じて、持続可能な成長構造を構築する計画だ。

チェ代表は、このような成果の背景に、「事前ファンダム」を挙げた。彼は、「オーディションは、単純にデビューメンバーを選ぶ過程ではなく、デビュー前からファンと関係を作り、会社を知らせる過程」とし、「新興事務所が、ブランドを知らせるのに最も効率的な方法だった」と説明した。

彼の経営スタイルは、投資・流通の専門家として築いてきた経験も反映されている。約10年間にわたり、さまざまな企画会社と協業し、成功と失敗の事例を間近で見てきた彼は、「よいシステムよりもよい人材が必要だと思った」と、会社設立初期から分野別の実務チームを編成することに集中したと明かした。

チェ代表は、エンターテインメント事業の核心を単純な音盤販売ではなく、知的財産権(IP)の拡張性に見出した。音盤と公演、ファンミーティング、MD、広告などにつながる構造を作らなければ、安定した収益を上げることはできないという判断だ。彼は、「結局、ファンが長く消費できるコンテンツを作ることが最も重要だ」と述べた。

次の目標は、別の大規模なオーディションではない。彼は、「『UNIS』や『AHOF』を通じて、制作のノウハウやグローバルなネットワークを築いただけに、これからは多様な方法で新しいIPを作ることができる会社になりたい」とし、「内部のリソースだけでなく、外部とのコラボも柔軟に活用することが『F&F ENTERTAINMENT』の競争力だ」と強調した。

 

WOW!Korea提供

2026.08.01