ドラマ『二十五、二十一』の第5話では、ペク・イジン(ナム・ジュヒョク)が借金問題でソウルにいることができず、叔父を頼って海辺の町で暮らしていた。ナ・ヒド(キム・テリ)には、会いたい気持ちが募っていった。
遠くから応援
ペク・イジンは毎日、魚をさばく仕事に追われていた。
そのときだった。テレビでフェンシングの大統領杯の表彰式が映しだされていた。1位になったのはコ・ユリム(キム・ジヨン)だったが、なんと3位にはナ・ヒドが入っていた。
ナ・ヒドの嬉しそうな顔を見つめるペク・イジン。
その心にナ・ヒドの声が響いてくる。
「どこにいても、いるところに応援を届けるから。私が行ってかならずそうするから。そのときに会おう」
その声を頼もしく聞くペク・イジン。
空疎な日々に潤いが戻ってくる。
外に出ると雪が降っている。
会いたい人を思って、海水浴場の蛇口をさかさまにして臨時の噴水をつくる。それは思い出のシーンの再現だった。
同じ瞬間、ナ・ヒドも校庭の蛇口をさかさまにする。2人は別々の場所で同じように臨時の噴水を見ている。画面の左にナ・ヒド、右にペク・イジン。
その瞬間、ペク・イジンが左の画面にいたナ・ヒドの手をつかんで、右の画面に連れて行って海岸を一緒に走る。
目の前には赤い灯台。そこに立ち止まって見つめあう2人。
「会いたかった。それで会えた。君が見せてくれたから。だから、今日は笑った」
ペク・イジンの晴れやかな声が響く。
その声をポケベルのメッセージとして公衆電話で聞くナ・ヒド。
たとえ会えなくても心は通じ合える……それを実感する2人だった。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
コラム:ロコレ提供 http://syukakusha.com/
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