ENHYPENの新曲「Sweet Venom」をレビュー!
韓国ボーイズグループ「ENHYPEN」は、2020年にデビューした7人組。2020年に放送されたサバイバルオーディション番組「I-LAND」を通じて選抜された7人で、アルバムは2作連続でミリオンセラー、また今年は初の東京ドーム公演、アメリカスタジアムツアーを成功させるなど、世界で注目を集めているグローバルグループだ。
今回のアルバム『ORANGE BLOOD』は、前作『DARK BLOOD』に引き続く新たな「BLOOD」シリーズの物語だ。
自分の傲慢さのせいで「君」を忘れ去ってしまった罪を受けた少年が、「君」の存在を自覚し自分を捨てる犠牲まで覚悟した『DARK BLOOD』。
そして「君」と再び出会った少年は、全てのことが初めてのように新鮮でトキめくが、永遠だと思っていた力を失い、この世界のどれも意味がないと気づく。
だが、少年は今生きているこの瞬間を大事にしろという「Carpe diem」のように、後悔しないように瞬間瞬間に最善を尽くし、「君」を愛そうとする。
『ORANGE BLOOD』では、そんな少年の誓いや決意を一番暖かい色「オレンジの光」で見せていく。
タイトル曲「Sweet Venom」は、前作『DARK BLOOD』のタイトル曲「Bite Me」の延長線上にある曲。メンバーのJAYが作詞に参加した曲で、犠牲を伴って自分の愛を証明した後、世界の「有限性とMortal(死を免れぬ運命)」を悟った少年が「体中に毒が回っても「君」の側で持ちこたえてみせる」という決意が表現されている。
サウンド的には、Groovyなベースラインが基盤となったFUNKなポップ曲だ。
「永遠なんて諦めるよ right now」「血管の中で広がっていく taste of your sweet venom」などといった歌詞を通じて、『「君」の毒は甘くて、自分が生きていることを実感できる』という少年の心情を、イタズラ心たっぷりに、リズミカルなサウンドで表現。
今までダークな楽曲が多かっただけに、タイトル曲でここまでリズミカルで大人の軽快さを体現できている彼らを新鮮に感じる。
そしてサビでは、我らがマンネ(末っ子)NI-KIがセンターをはっている。マイケル・ジャクソンに憧れてダンスの道を走ってきた彼が、MVでは黒のパンツに白い靴下、そしてローファーという何ともMJっぽい衣装でバッチリ決めているのも意図を感じる。
少年から青年、成人となった彼らが紡ぐ「オレンジの光」は、成長を感じられたことに寂しくもあり、新たなENHYPENが見られることが嬉しくもあるような気がする。
MVでは全編のダンスが披露されていないだけに、これから音楽番組で見られる彼らのパフォーマンスにも期待したい。
『ORANGE BLOOD』は現在初日売上が110万枚以上(Hantoチャート参照)の売上で、前作の初日売上枚数を更新している。
WOW!Korea提供