映画「犯罪都市3」が去る1日、ついに観客1000万人動員し2作連続1000万人というタイトルを手にした。
公開から32日目、昨年観客1000万人動員を突破した前作「犯罪都市2」以降383日ぶりの記録だ。
出演俳優および制作陣が感想を通じて明らかにしたように、「犯罪都市3」の成果は実に奇跡に近かった。最近の韓国映画の成績は悲惨だった。去る5月に韓国映画観覧客は229万人へと、全体観覧客の19.5%ほどとなった。新型コロナウイルスのパンデミック期間を除外すると、2009年以降で一番低い数値だ。昨年11月以降、損益分岐点を越えた作品は一つもなかった。今年観客100万人を超えた韓国映画は「犯罪都市3」のほかに「ドリーム」、「交渉」の2作品だけだった。「犯罪都市3」が韓国映画の不況と劇場の危機の中で、可能性を今一度立証したという評価を受ける理由だ。韓国内でも代表的なフランチャイズ映画が誕生したという賞賛が出ている。
業界でも歓迎の視線を送っている。韓国映画の不振の流れを一時的ではあるが切ったという点が高く買われている。競争作品の配給会社たちはやはり、夏の繁忙期に公開される韓国映画の大作が間接的ではあるが動力を得ることを望んでいるようだ。
それでも「犯罪都市3」が上げた祝砲を、韓国映画全体のお祝い事と見るのは早い。検証された人気フランチャイズ映画だけ見る観客の消費パターンを反映した、海外映画の事例と大きく違うからだ。「犯罪都市3」の熱気が静まると、「マイ・エレメント」、「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」など海外映画が今一度ボックスオフィスの上位圏を占め始めることもこれを裏付けている。高くなったチケット代、商業的な楽しみと面白さが保証された作品だけを劇場で見る偏狭な消費傾向が、ストーリーよりも娯楽性に焦点を当てた「犯罪都市3」にも惜しみなく反映されているという評価だ。
「犯罪都市3」のヒットが韓国映画の危機を抜け出す公式ではない。商業的なヒットに傾くと、これから出る韓国映画の多様性と可能性はますます萎縮するだろう。新しい試みが少しずつ難しくなる環境から、韓国映画の面目と多様性を守る方法をよりさらに激しく悩まなければならない時期だ。
WOW!Korea提供