写真＝韓国tvN『私のおじさん』公式サイトより
韓国ドラマ『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん』には、数多くの印象的なキャラクターが登場しますが、その中でも特に波風を立てる存在として、三兄弟の末っ子であるギフンが注目されます。
不器用な男
このドラマでは、兄弟愛が非常に濃厚に描かれています。イ・ソンギュンが演じる主人公のドンフンは、三兄弟の二番目で、長男のサンフン（パク・ホサン）と三男のギフン（ソン・セビョク）がいます。ギフンはかつて天才的な映画監督として評価されていましたが、初めての商業映画の失敗を経て、業界で苦境に立たされます。
彼は気性が荒く、すぐに拳を振るうこともあります。結果的に、映画界で居場所を失い、兄のサンフンと共に清掃業を始めることになります。そこで彼は偶然ユラ（クォン・ナラ）と出会います。彼女はギフンの映画で主役を演じた女優であり、彼女の演技が不評となり映画は失敗に終わりました。ギフンはユラと再会し、自分の失敗作の原因として彼女を追い詰めたことに気付きます。しかし、感情は複雑であり、次第に彼はユラに対して強い愛情を抱くようになります。
『マイ・ディア・ミスター～私のおじさん』では、主人公のドンフンとジアン（IUが演じる）のメインストーリーに加えて、様々な男女のサイドストーリーも細かく描かれますが、ギフンとユラの関係も重層的に展開されていきます。
ギフンの登場する場面は緊張感が倍加し、彼の気性の激しさからドラマの流れが一時的に変わることもあり、ときには不快な印象を与えることもあります。しかし、彼は感情を抑えることなく挑発的でありながらも情に厚いキャラクターです。彼は自分の信じる道を突き進む不器用な男で、損得を考えるような性格ではありませんでした。
文＝康 熙奉(カン・ヒボン)
『マイ・ディア・ミスター』を見て生きる1「心温まる人間ドラマ」
『マイ・ディア・ミスター』を見て生きる2「みんなが応援したくなる」
『マイ・ディア・ミスター』を見て生きる6「韓国社会の情の深さ」
コラム提供：ロコレ
