いよいよBTSのJIN が12月13日に入隊する。京畿道(キョンギド)・漣川(ヨンチョン)郡の師団で新兵訓練を受けることになるのだが、最初は5週間にわたる訓練で兵士としての基礎を身につけていく。
写真=京畿道・漣川郡にある軍事境界線(韓国陸軍公式サイトより)
凄まじい緊迫感
韓国の報道によると、JINが入隊する最前線の師団は第5師団と言われている。
実際、第5師団は京畿道の漣川郡に主要施設がある。
この第5師団は歩兵部隊の集合体だ。歩兵は陸軍の主力であり、兵役で入隊する人が一番多くまわされる部隊だ。
その中で、第5師団は「鍵(かぎ)部隊」とも称されている。
この「鍵」というのは、「南北統一の鍵を握っている」という意味だ。
そう呼ばれるほど重要な師団なのだ。
任務の一番は北朝鮮と接する軍事境界線の南側を守ること。もし戦争になったら、真っ先に戦闘に入る師団でもある。
私も漣川郡の軍事境界線に行ったことがあるが、兵士が隙を見せずに警戒に当たっていた。それは凄まじい緊迫感だった。
韓国で最も寒い
最前線の師団に入って5週間の新兵訓練を行なうと、そのまま同じ師団で兵役を最後まで全うする可能性が多い。
つまり、新兵訓練を行なう師団と軍務を行なう師団がまったく同じになるということだ。
これは、最前線の部隊を志願している人に多い特徴だ。
彼らは責任感を持って軍務に就いていくが、一番大変なのは、寒さに耐えることだ。
なにしろ、第5師団が位置しているような最前線の地域は、韓国で最も寒い地域である。
零下20度以下になることもよくあり、冷風が強烈だ。
こういう場所で夜中に警戒勤務(周辺の地域をくまなく見回ること)をすると、あまりの寒さで神経が麻痺して、寝床に入ってもからだが震えて眠れないことがあるという。
そういう環境にひたすら慣れることだ。先輩の兵役経験者もみんなそうやって厳しい軍務をこなしてきた。
さらに言うと、最前線の師団は山間部にあるので地形のアップダウンが激しい。それだけ、訓練でも体力が鍛えられる。その際は、怪我に気を付けることが大切だ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)