『私たちのブルース』や『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』を見ても、最近の韓国ドラマには本当によく済州島(チェジュド)が登場する。コロナ禍で海外に行きづらくなった状況において、韓国最大のリゾート地である済州島はますますクローズアップされている。そんな済州島のことを詳しく紹介しよう。
済州島を囲む海は美しい
韓国最大の島
済州島は朝鮮王朝時代まで全羅道(チョルラド)に含まれていて、行政区域のうえでは済州郡になっていた。
そして、1948年8月に済州は全羅道から分離され独自に「道」に昇格した。現在は行政上で「済州特別自治道」となっている。
面積は、済州島本島と、付随する有人島8個、無人島55個を合わせて1846平方メートルである。
これは、韓国全土の1・8パーセントに当たる。この面積は日本でいえば1876平方メートルの香川県とほぼ同じだ。
済州特別自治道の総人口は70万人ちかくに至っている。
市域は、島の北半分が済州(チェジュ)市になっていて、南半分が西帰浦(ソギポ)市になっている。
韓国最大の島としてその海岸線の長さは253キロもある。観光地化されるようになって道路整備が急速に進み、今は広い一周道路を利用すれば車で5時間ほどなら島を一周することができる。
三多島と呼ばれた
済州島の地形を象徴しているのがハルラ山だ。
標高は1950メートルで韓国最高峰となっている。
かつてハルラ山が噴火したときに島は全体的に南北方向に傾いたと言われている。特に、南側が隆起した影響があって、今でも済州島の南側は絶壁が多い。その分、雄大な滝がたくさんあって、観光客を楽しませている。
また、済州島の南側はリゾート地としても盛んに開発されていて、特に中文(チュンムン)地区にはリゾート施設が集中している。
昔から済州島は「三多島」と呼ばれてきた。多いものが三つあるというわけだが、それは「風」「石」「女」である。
南海の孤島なので風がとても強く、火山島なので石が多いのはよくわかるが、あとの「女」は根拠がない。
おそらく、済州島の女性は大変な働き者で活躍が目立ったので「女が多い」と思われたのかもしれない。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)