◆まず、本作に出演を決めた理由を教えてください。
クォン・サンウ:オファーを受けた時は、全話数のうち、すでに80%ほどの話数の台本が完成されている状態で読んだのですが、ストーリーに説得力があってどんどん読み進められました。ジャンルを問わず、法廷ドラマや弁護士のキャラクターって準備することが多いんです。でも、この作品は楽しく挑戦できそうなドラマだったので、出演を決めました。
◆パク・テヨンというキャラクターに魅力を感じたのは具体的にどんな部分ですか?
クォン・サンウ:常に役を演じる時、自分の演じるキャラクターや作品は面白くなければいけないと思っています。パク・サムスやパク・テヨンの二人は一見ちぐはぐなように見えても、いざという時は正義を振りかざし、自分たちの声を挙げるキャラクターだったので面白く演じようと心がけました。他の法廷ドラマは暗くてシリアスなものが多いですよね。でも僕たちは法廷で叫んだり…けれど、決定的な瞬間である最終弁論の時は、視聴者を説得することができるような姿をお見せしたりとギャップを感じることができます。彼らの、時には馬鹿らしく、時には情に溢れた姿に魅力を感じました。
◆熱血弁護士パク・テヨンを演じる上で意識したことは?
クォン・サンウ:常に法廷のシーンは台詞が多いです。A4用紙二枚分くらいありました。監督も、主人公の台詞がこんなに長かったドラマは初めてだと言っていました。でも長い台詞に関しては、台本が出来あがっていた分、前もって準備することができました。最終弁論のシーンでは視聴者の心に響くように心がけました。本来なら役には客観的で冷静にアプローチしなければならないのですが、パク・テヨンを演じる時は、自分の感情も混ぜながら演じていました。そういうところが、他のドラマと違う点だと思います。
◆演じられたパク・テヨンとご自身との似ている点はありますか?シンクロ率は何%でしょうか?
クォン・サンウ:全ての演技自体が役者本人の元々の姿が反映されていないと面白みに欠けると思っています。例えば僕の場合だと、鋭くて冷血な役を演じることはできても、僕自身が窮屈に感じてしまうと思います。だから、演じた全ての役には僕の姿が滲み出ていると思いますね。パク・テヨンとはかなり似ていましたよ。80~90%くらいでしょうか。逆に違う点を探すのが難しいですね。でも一つ挙げるとしたら、弁護士のマインドとは合わないかな。僕は縛られるのが苦手なので。
◆テヨンは高卒でありながら、努力に努力を重ね国選弁護人として活躍するようになりました。サンウさんのテヨンに対する共感度は何%でしょうか?また、サンウさんが努力に努力を重ねたものは何でしょうか?
クォン・サンウ:僕の場合、俳優になったということのも、遅くはなったけど僕が進む道を見つけたということになります。幼い頃から準備していたわけでもないし、大学で演技関連の専攻だったわけでもないし、舞台に立ったこともありませんでした。ただ漠然と演技がしたいと思って始めました。僕は人それぞれに秘められたものは必ずあると思っています。でも問題は、それらをどうやって適材適所に用いるのかです。いくら才能があっても、日の目を見ないかもしれないし。それでも、運良くデビューして役者になれたこと自体何らかの運命だと思います。
僕も一生懸命努力してきました。体も張ってきましたし。アクション映画の時は、スタントマンをなるべく使わず、自分が本当にアクションをしているように演技しました。自分で何でもしようとする悪い癖があるので、怪我もたくさんしてきましたね。
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