平日の午前11時に渋谷で地味な映画を見た。ガラガラだと思ったら、空いていたのは最前列だけ。年配の人たちが、しっかり座席を埋めている。仕方がないので最前列に座り、できるだけ視野を広く取ろうと務めながら、必死にスクリーンを凝視し続けた。 出口に殺到する観客 目が疲れた頃、ようやくエンドロールになった。 …
高麗王廟は若光を祀っていると伝わっている 西武池袋線は、池袋から西武秩父まで通っている鉄道だが、中間に位置する飯能駅の2つ先に「高麗(こま)」という駅がある。駅名からしていかにも高句麗にゆかりがありそうな土地である。 東国に移る渡来人 西武池袋線の「高麗」駅の改札口を出ると、正面に2つの塔が見える。…
16世紀前半の11代王・中宗(チュンジョン)の統治時代に、ファン・ジニ(黄真伊)は実在していたのだが、生まれた年も死んだ年もわかっていない。彼女はまた、その時代の著名な学者や風流人とかなり交流していたはずなのに、あまり記録が残っていない。それは、ファン・ジニが妓生(キセン)だったからなのだろうか。 …
写真=tvN『トッケビ』公式サイトより 『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』の主人公のキム・シンは、900年以上も前の高麗(コリョ)時代の将軍という設定だった。彼は王に裏切られて、胸に剣を刺したまま現代にさまよっている。『トッケビ』はそんなドラマだが、物語の始まりとなっている高麗時代とは、果たしてど…
韓国映画の『1987』は、日本では『1987、ある闘いの真実』という邦題で2018年9月に公開されて好評を博した。この映画は1987年に韓国で起こった「6月民主抗争」を描いている。当時の時代背景を見てみよう。 ソウル大学生の拷問死 韓国は1970年代から1980年代にかけて、民主化を弾圧する軍事政権…
朝鮮王朝の歴史を書いていると、ときに暗澹(あんたん)たる気持ちになる。あまりに理不尽な形で命を奪われた人が多いからだ。その最たる人物が6代王の端宗(タンジョン)である。彼の場合はどんなふうに「理不尽」だったのか。 野望に燃えた叔父 端宗がどんな悲劇をこうむったのか。歴史をひもといてみよう。 1450…
大磯の高来神社 新羅と唐の連合軍は、660年に百済を滅ぼしたあと、次に高句麗の攻撃を狙った。危機を感じた高句麗は、666年に援軍要請のための使節を日本に派遣した。その中に若光(じゃっこう)がいた。彼は高句麗の王族の1人だった。 東国の開発 日本の朝廷は高句麗の援軍要請に応じなかった。663年に白村江…
日本は2万2千以上なのに、韓国はわずか90しかないという。果たして、何の数字だろうか? これは100年以上続けて営業している「老舗」(しにせ)の数なのである。日韓で極端に違うが、その差はどこからきているのだろうか。 「家業を継がなくていい」 日本の観光地をのんびり歩いていると、街の至る所で、創業から…
写真=tvN『トッケビ』公式サイトより 韓国で『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』がケーブルチャンネルのtvNで放送されたのは、2016年12月2日から2017年1月21日までのことだった。全部で16回。このドラマは韓国でどのような評価を得ただろうか。 異例の高視聴率 ドラマ『トッケビ』は、韓国で放…
朝鮮王朝で国王の正式な後継者のことを世子(セジャ)と言うが、国王の座を約束されていながら即位できなかった5人を取り上げてみよう。それは、李芳碵(イ・バンソク)、懿敬(ウィギョン)世子、昭顕(ソヒョン)世子、思悼(サド)世子、孝明(ヒョミョン)世子である。 生を奪われた3人 ◆李芳碵(イ・バンソク) …